毒親の元に生まれたあなたへ〜自分の人生との向きあい方

 
”毒親”という言葉は、わりと一般的な言葉として定着してきた感があります。

「私の親が毒親だった影響で、こんな悩みがあります」とおっしゃる方も珍しくありません。僕自身も児童相談所に勤めていた頃に、これら所謂”毒親” ”虐待する親”などのレッテルを貼られた方々とたくさんお会いしてきました。

今日は「私の親は毒親だ」と感じている人に対して、親御さんとの向き合い方、また毒親の元に生まれてきたと感じていたご自身の人生との向き合い方について書きたいと思います。

親御さんの「人生のテーマ」を考えてみる

”毒親” ”虐待する親”と言うレッテルを貼られた親御さんの生育歴を聞いてみると、その親御さん自身も虐待的・支配的な育てられ方をしてきた方がほとんど(ほぼ100%)です。もちろん、だからと言って虐待や支配的な育て方を正当化することはできません。

しかし一方で「私の親は、何のためにこの人生を選んで生まれてきたのだろうか?」「私の親の”人生の授業のテーマ”は何だろうか?」と考えてみることはとても重要な気づきをもたらしてくれます。

※この場合、お父さんとお母さん、それぞれについて考えてみてください。「幼少期に両親が離婚したため、父のことはほとんど覚えていない」というようなケースの場合でも、その上で親御さんの人生のテーマを考えることは意味があります。

どうして、この親を選んで生まれてきたのか

次にあなた自身に「私はどうして、この男性を父親として、この女性を母親として生まれてきたのだろうか?」を問いかけてみましょう。

はじめは「好きで選んで生まれてきたわけじゃない!」という抵抗もあるかもしれません。

「子どもは親を選んで生まれてくる」ということは胎内記憶研究において主張されていることですが、科学的に証明されているわけではありません。

しかしその上で「私は理由があって、この両親を選んで生まれてきた」という立場を取ることに意味があります。この立場を取ることによって初めて、あなたは被害者の立場を抜け、人生に主体性が生まれるからです。

人間関係や仕事、病気などの悩みを抱える方に心理的アプローチを行う際、僕がもっとも重要するのがこの「被害者の立場を抜ける」ということです。

人は、被害者の立場を取り続ける限り、人生に対する主体性を放棄することになります。すると「私は人生の脇役」「私は自分らしい生き方を自分で決められない」という潜在意識下の心理的前提が強化され続けます。そして潜在意識は、その心理的前提を何度も味わうための現実を創り続けてしまうのです。

人は、本当の自分らしい生き方からズレてしまうと、人生の幸福感を感じにくくなったり、病気になりやすくなったりします。

人生の幸福感を味わい、理想の人生を実現していくためには、被害者の立場を抜け「私は人生の主役」として、自分の生き方を取り戻すことが重要なのです。

個人の状況によってかかる時間は異なりますが、ステップを踏めば誰でもかならず「被害者の立場を抜ける」ことはできます。

どうして、この親を選んで生まれてきたのか

「私はどうして、この男性を父親として、この女性を母親として生まれてきたのか?」の問いに答えを見出した時、あなたは被害者の立場を抜けることができます。

この時に、今まで気づけなかった親御さんからの愛に気づくかもしれません。
人生全体を貫くほどの大きな「生きる目的」に気づくかもしれません。
そしてあなたの親御さんは、ただ、あなたに気づきを与えるために”毒親”としての役割を演じていたに過ぎないことに気づくこともできるでしょう。

この気づきによって潜在意識下の前提がひっくり返ると、脳の動き方が変わっていきます。そしてリアルに人生が変化し始めます。親御さんを含めた人間関係において優しくされることが増えてきたり、自分らしさを表現することが楽しくなっていきます。その過程で心身の疾患が癒えていくこともあるでしょう。

その時、あなたは「自分が人生の主役であり、自分の幸せは自分で選ぶことができる」ことを体験的に知るのかもしれません。