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そのような人になるまでそのような人として振る舞う

「ずっと変わりたいと頑張ってきたけど、やっぱり変われなかった」

 
「変わってきたかなーと思うと、揺り戻しが来て、もとに戻ってしまう」

 
変化を創ろうとする時、このように感じる人は少なくありません。

 
なぜこうなりやすいかと言うと、潜在意識にとっては、現状維持することが目的だからです。

 
もう少し丁寧に言うと、

潜在意識は、その人が”今、持っている”心理的な前提”を現状維持するための現実を創るという性質がある。

 
例えば「私はそのままでは愛されない」という心理的な前提を持っていると、そう思い続けられるような現実(そのままの自分では愛されない現実、がんばっていい人を演じると愛される現実)を創り続けるのです。

 
つまり

今の前提 → 現実

であり、

今の前提を変えれば、現実が変わる

ということです。

 
逆に、現実が変わってから(うまくいってから)前提を変えようとしても、うまくいきにくいのですね。

 
この心理的な前提を変えていくための1つの方法として、

理想の前提を設定し、そのような人になるまでそのような人として振る舞う
というやり方があります。

 
これはとても効果的ですが、少しだけ注意することがあります。

理想の前提を設定し、そのような人になるまでそのような人として振る舞う

ことをやるとき、今の現実(うまくいっていない現実)を見ながら、うまくいった前提の人として振る舞うことをやっていくと、怖かったり、恥ずかしかったり、照れ臭かったりなどの感情を体験することが多いもの。

 
例えば、「私はそのままでは愛されない」という前提を持っている人が、「私はそのままで愛される」という新しい前提を設定し、その自分としてふるまい始める時のことを想像してみてください。

 
これまでは、「私はそのままでは愛されない」という思いから、いい人を演じたり、嫌なことを断らなかったり、言いたいことを我慢する・・・などの行動をとって来た人が、それをやめることになるので、「怖い」「恥ずかしい」といった感情を感じそうですよね。

 
それはごく自然なことです。

 
というよりむしろ、怖い、恥ずかしい、照れ臭いなどの感情体験が伴わないなら、新しい前提の自分として生き始めていないのかもしれない、とも言えるぐらい。

 
怖い、恥ずかしい、照れ臭いという感情は、うまくいっている証拠なんです。

 
そして、この時に大切なのは、自分のあらゆる想いや感情を否定しないこと。

 
あたらしい前提の自分として生き始めるときに体験する感情を「よくないもの」とジャッジして、抑えよう、避けようとするとうまくいきません。

 
あるいはそれらの感情を感じている自分を「変わっていない自分、ダメな自分」と否定することも、「古い前提の自分」にエネルギーを注いでいることになり、うまくいきにくくなります。

 
あたらしい前提の自分として生き始める時に感じるあらゆる感情は、そのまま感じて、受け入れる。

 
「ああ、私はまだ自信がないと思いたかったんだなあ」
「ああ、私は怖かったんだなあ」

 
そうやって、その感情を客観的に眺めると良いです。

 
あらゆる感情を感じることを自分にゆるすと、そのうちそれらの感情は消えていきます。

 
もしも自分の新しい前提が揺らいでしまうことがあったら、その揺らぎに抵抗しなくても大丈夫です。

 
「ああ、私はまだ揺れたかったんだなあ」と受け入れた上で、今、この瞬間から自分だどういう人でいたいか?に意識を向ける。

 
そして、「私はこれからは、こういう人でいます」と何度でも宣言しなおして、そこからまた新しい前提の自分としてのふるまいを続けていく。

 
大切なのはやっぱり、前に進むのをやめないことで、その積み重ねが新しい自分を創っていきます。