デヴィッド・R・ホーキンズ著「パワーか、フォースか」の意識レベル理論を実生活で活かす方法をお伝えしています

心地よい人間関係を自分から創り出す5つの手順

  • 関係が冷え切っていた夫(妻)などパートナーとの関係に、あたたかさが戻ってきた
  • 反抗的だった部下との間に信頼関係が感じられるようになり、指示に素直に従ってくれたり、自発的に行動を起こしてくれるようになった
  • 周囲の人が、自分に対して協力的になったり、よくほめられるようになった

 

継続セッションを受けられているクライアントさんから、上記のように「周囲の人との関係が変わり、心地よさが感じられるようになった」というご報告を受けることが多くあります。

 

なぜ、このような変化が起きるのか?

 

そして、このような変化を創るために役立つ「5つの手順」について、今日はお伝えしていきたいと思います。

 

痛みの原因は「期待」である

僕たちは人間関係に不満を抱えると、相手に対して「喜びや楽しさ、安心感、承認欲求が満たされる感覚など、心地よい感情や感覚を自分に与えてほしい」と期待・要求することを無意識にやってしまいがちです。

 

たとえば上司がイライラしている姿を見て、自分もイヤ〜な気分になってしまう時。

 

パートナーの発言やふるまいから、「私は大切にされていない」「愛されていない」と感じて悲しさや怒りを感じる時。

 

そんな時に相手を責めて、「私が心地いい感情を味わえるよう、あなたに発言やふるまいを改めてほしい」と期待・要求してしまうのですね。(その期待・要求は、意識的に言葉で伝えようとしなくても、無意識レベルのコミュニケーションで相手に伝わります)

 

痛みの原因はその起こったことではなく、それにかけていた期待である。そして、この期待はいつでも自分で取り消せる。
(マルクス・アウレリウス)

 

ですが、自分が求める感情や感覚を相手に「与えて!」と期待し要求しても、叶えられる時もあれば叶わない時もあります。当然、相手には相手の意志があり、都合があるからです。

 

自分の心地よさを相手に期待・要求し続けるかぎり、それは「相手の出方次第」になってしまいます。そして、自分の心地よさを自分で決められない、他人に振り回される人生が続いていきます。

 

ではどうしたら、特定の人間関係において、自分の心地よさを自分で創り出すことができるのか?

 

その答えは、自分が相手に与えてほしいと思っている心地よい感情や感覚を、まず自分から発信していくことです。

 

僕たち人間は、一緒にいる相手と、脳の神経回路を通じて感情的に同調を起こすように設計されています。たとえば怒っている人と一緒にいると自分まで気分が悪くなったり、笑っている人と一緒にいると自分まで楽しくなって笑えてきたりしますよね。

 

つまり自分で自分を心地よい感情で満たしそれが相手に伝播していけば、やがてそれは反射して自分にも返ってくるということです。このような心地よい感情の相互作用、循環を自分から起こしていく意識を持つことが大切なんですね。

これは「自分の想いを押し殺して、相手をおだてたり媚びたりする」のとは違います。まず自分が心地よくいて、その心地よさで相手に影響を与えていく、相手を巻き込んでいくイメージです。

 

心地よい人間関係を自分から創り出す5つの手順

この「自分発信で心地よい感情の循環を創り出す」ひとつのアイデアをお伝えしますね。

 

ノートとペンを用意して、下記の5つの手順を行ってみましょう。

 

(1)自分が関係を変えたいと思っている相手との関係において不快に感じていること、引っかかっていた出来事をひとつ思い浮かべる

 

(2)ノートにタテヨコの線を引き(下図参照)、「事実として起きていたこと」を左の列に書き出す

ポイントは「事実」だけを書き出すこと。たとえば「パートナーに意見を言ったらケチを付けられた」という時、これは事実と解釈がごっちゃになっています。事実は「私の意見をパートナーに伝えたら、パートナーは反対の意見を言った」ですね。

 

(3)次に右の列に、その出来事に対して可能な解釈を全て書き出す

日常生活の中では、ひとつの出来事に対して多くの場合、ひとつかふたつの解釈しか付けていないことが多いものです。ですがここではできるだけ、たくさんの解釈の可能性を書き出してみましょう。

 

たとえば「この出来事を○○さんが見たら、どのように解釈するだろう?」(”○○さん”には憧れの人や、自分の理想の状態をすでに叶えている人を設定します)などの問いかけを使うことで、自分が慣れている解釈のパターンとは違った可能性をひきだすことができます。

 

(4)書き出した解釈の中から「どの解釈を自分は選ぶのか?」を主体的に決める

ひとつひとつの解釈に対して「その解釈が自分にどのような感情・感覚をもたらすか」をチェックします。そして、自分が最も心地よさを感じる解釈を主体的に選び取ります。

 

(5)その解釈に対して感じる感情・感覚にフォーカスしながら相手とコミュニケーションをとっていく

起きた出来事に対して「自分が最も心地よくいれる解釈を選ぶ」と決めることで、相手に対する感謝の想いや安心感、信頼感、愛おしさなどポジティブな感情・感覚をほんの少しでも感じることができればOKです。

 

その心地よさにフォーカスしながら、その心地よさで相手を包むイメージで相手に関わってみましょう。できれば、相手にその感謝の想いなどを言葉で伝えるとさらにその心地よさは増幅しやすくなります。

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以上の手順を日々くり返し継続的に行っていくことで、相手との間で得られる感情体験や、相手の自分に対する接し方など、様々な変化を感じることができるでしょう。

 

最初はうまくできないな、難しいなと感じる方もいるかもしれません。ですがくり返し・継続することで必ず変化は起こっていきます。あきらめずに取り組んでみてくださいね。