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「傾聴術〜ひとりで磨ける”聴く”技術」を再読して思うこと

古宮昇さんの「傾聴術〜ひとりで磨ける”聴く”技術」を再読しました。これは2008年、僕が児童相談所で働きはじめた1年目の頃に読んでいた本です。

当時、駆け出し児童福祉司だった自分がところどころに引いたマーカーの線を見て、懐かしくなりました(雑な線の引き方に性格が現れてますね笑)

 

この本は対人援助職に就いている方、家族や友人の支えになりたい方だけでなく、ご自分が悩みを抱えている方にも読んでいただくといいなと思います。いくつか事例も紹介されていますので、今、自分でわかっている悩みの奥にある本当の想いに、気づくきっかけになるかもしれません。

 

2016年にコーチングを始めてからは、僕はずっと【傾聴しないこと】【共感しないこと】を大切にしてきました。【傾聴しない】【共感しない】からこそクライアントさんの世界を広げることができるし、コーチである僕自身も驚くような変化のご報告を寄せていただくことができているのだとも思います。

 

そしてその裏側で、いつのまにか共感や傾聴を否定したり軽視するようにもなっていました。でも、それは間違いだったなと思います。傾聴すること、共感すること、傾聴しないこと、共感しないこと。それぞれに価値があるし、引き出せる力がある。どの関わりを必要としているかは人によって、タイミングによっても違うし、何かの価値を認めるために何かを否定する必要はないんだなと、改めて気づかせてもらえたように思います。

 

この本を最初に手にとった時から12年間、沢山の方々とお会いしてきました。そして今、この本を読み返してみたとき、「自分は大切なことを忘れていたな」という気がして泣けてきました。

 

実はコーチングを始めたあとも、この本を読みたいと思った時期がありました。でも本棚にはなく、探しても探しても見つからなかったのです。自分にとって大切な1冊だったので捨てるはずがないとは思いましたが、引越しに紛れて捨てちゃったかなと諦めていました。

 

ところが先月末、突然この本が現れた。実家のなんども使っていた部屋に、本当に突然現れたのです。驚きましたが、僕がこの本の価値を受け取れる準備ができたタイミングで帰ってきてくれたんだなと思います。

【近況】先日、尊敬する先輩方と品川でランチをしてきました。人と会って食事をするのは久しぶりで、楽しい時間を過ごすことができました。