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人間関係の処方箋「理解してから、理解される」

「理解してから、理解される」

 

これは自己啓発書のベストセラー「7つの習慣」の中で【第5の習慣】として紹介されている言葉です。

 

「ポジションチェンジ」で相手の思いを感じてみる

パートナーや職場の上司部下・同僚など、僕たちが人間関係に不満や悩みを抱えるとき、相手に対して「自分の思いをわかってほしい」と願い、「なぜ、自分の思いをわかってくれないのか」と相手を責めてしまうことがあります。

 

そして、人間関係は鏡なので、相手に対して「自分の思いをわかってほしい」「なぜ、自分の思いをわかってくれないのか」という思いを向ければ、相手からも同じ思いが返ってきます。

 

つまり、そこから生まれるのは「わかってほしい」vs「わかってほしい」の対立であり、コミュニケーションは平行線を辿ってしまうのです。

 

この平行線を崩していくために大切なのが「自分の思いをわかってほしい」よりも先に「相手の思いをわかろうとする」こと。つまり、「理解してから、理解される」なのです。

 

そのために、心理セッションでは【ポジションチェンジ】というワークを行うことがあります。

[ポジションチェンジ・ワークのやり方]
(1)目の前に相手がいることをイメージして、その相手にイメージの中で言いたいことを言う

 
(2)イメージの中で、今度は相手の中に入る(先ほどの自分の姿が目の前に見えている状態)。そして、相手になりきって相手の目線から、先ほどの自分の言葉を聞く。このとき、相手になりきった状態で、相手として、どのような思いや感情があるかを感じます

 
(3)相手になりきったままで相手として、今度は目の前に見えている自分に対して言いたいことを言う

 
(4)イメージの中で自分の中に戻り、先ほどの相手の言葉を聞く

 
(5)上記の(1)〜の手順に戻り、イメージの中で自分と相手を行ったり来たりして言いたいことを言い、想いや感情を感じることをくり返す

 

このワークのゴールは、相手に対してほんの少しでも
「ありがとう」
「ごめんなさい」
の気持ちが芽生えることです。

 

「相手なりの思いや事情があったのだな」
「相手なりに、精一杯やってくれていたんだな」
「自分は何もわかろうとしていなかったな」

 

ほんの少しでもそう思えたとき、それが【相手に対する理解】が生まれたサインです。

 

【相手に対する理解】が生まれると、それまで見えていた相手の姿とは全く違うものが見えてきたります。それは、「相手を見る前提」だったり「何にフォーカスするか?」が自然に変わるからです。

 

またこの【相手に対する理解】は、無意識レベルのコミュニケーションで相手に伝わります。「あなたには、あなたの思いや願いがあるよね」という思いを向ければ、相手からも同じ思いが返ってきます。

 

ここで初めて、相互理解のスタート地点に立つことができます。

 

ここまででも現実的な変化が起きることはありますが、次は実際に、言葉を交わすことで相手の思いを理解し、自分の思いを伝えていくコミュニケーションのフェーズに移ります。

 

なお、「理解してから、理解される」とは、「自分の思いよりも相手を優先する」ということではありません。自分の思いも、相手の思いもひとしく大切なものです。

 

ただ「順番を変える」ことがポイントなのですね。

 

「理解してから、理解される」

 

人間関係で不満や悩みを抱えている方はぜひ、この視点を持つことを試してみてください。