僕の仕事内容を初対面の人に伝えると、
「それは大変だね」
「それは難しいでしょう〜」
という反応が返ってくることがあります。
しかし僕は、人に変化を創ることなんて簡単だと思っています。
もっと言えば、「簡単か、難しいか」というのはどうでもよくて、「できるか、できないか」ということは考えてもいません。
言葉の使い方を変えると、脳の動かし方が変わります。
「できない」という言葉を使う人には、「すでに諦めている、負けている」という前提が隠されているため、
脳は「できない」状態を現実化させます。
この体験を繰り返すと、「私はできない人」というアイデンティティが形成されます。
脳は、この「私はできない人」という信じ込みを証明するために、目標を達成しない現実をくり返し作り、さらにその信じ込みを強化していきます。
うまくいく人は、「できない」という言葉を使いません。
「できない」理由を掘り下げていくと、そこには、目標を達成する過程に避けたいことがあったり、達成しないことにメリットがあったりします(これを「内的意図」といいます)。
「できない」という現実さえも、自分自身で創り出しているということです。
自分自身で創り出しているということは、自分自身でコントロールが可能ということです。
つまり、結局のところ、「できるか、できないか」ではなく、「やるか、やらないか」なのです。
すべては「決め」の問題なんですね。
とはいえ、「できない」という言葉を使い慣れている人にいきなり「やる」を突きつけると、ハードルが高くて思考停止してしまいがちです。
そこで、こんな質問をします。
「できたら、どうなるだろう?」
この質問の焦点は、「目標が実現できた先」に当たっています。
質問の焦点を「できるか、できないか」からその先にずらすことで、「できている」という前提がつるっと飲みこまれてしまうのです。
これは暗示の技術を使った質問です。
できた後の良い波及効果を考えるほどに、「できている」その先に到達しやすくなり、「私はできる人」というアイデンティティが強化されていきます。
子ども達が、あるいはご自身が「できない」という言葉を多用していることに気付いたら、ぜひこの質問を投げかけてみてください。