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【2021年最新版】セルフイメージを高める言葉と行動とは-前編-|セルフイメージを書き換えるコツとは

執筆者:宮川直己
トランスフォーメショナル・コーチ®,心理コンサルタント


セルフイメージとは「自分で自分のことを、どのような人だと思っているか?」という自己認識のことです。

シンプルに言うと、今、目の前の現実をみた時に感じる「私って○○な人だなあ」という想いが、今のあなたのセルフイメージです。

つまり、今の現実をみた時に「私ってダメな人だなあ・・・」と感じるなら、今は「私はダメな人」というセルフイメージを持っている。「私って天才だな!」と感じるなら「私は天才」というセルフイメージを持っていると言えるのですね。

ここでポイントになるのはセルフイメージが今の現実を創っているということ。つまり「私はダメな人」というセルフイメージが「私はダメな人」と感じるような現実を創り、「私は天才」というセルフイメージが「私は天才」と感じるような現実を創るのです。

「私は天才!」というセルフイメージ

「私は天才!」と感じる現実 

 

私たちは、現実を見ることでセルフイメージが創られると考えてしまいがちですが、因果関係は逆なのですね。

そして今、理想の人生を送るためにはセルフイメージを高めることや、書き換えることの重要性が知られるようになってきています。

しかし、セルフイメージを高めるための情報はあふれているにも関わらず、いまいち変化を体感できないと感じる人も多いようです。その悩みは、セルフイメージと現実の関係性について正しく理解することによって解決することができます。

この記事では、「潜在意識を変容させ、現実を変える」専門家が活用しているセルフイメージを高める言葉と行動、そしてセルフイメージを書き換えるために理解しておきたいセルフイメージの本質について解説していきます。

 

前編をご覧いただいた後は後編もご覧ください。
続き ▶︎ 【2021年最新版】セルフイメージを高める言葉と行動とは-後編-|セルフイメージを書き換えるコツとは

 

この記事の目次

第1章_なぜ、セルフイメージを変える・高める事が重要なのか


1-1_セルフイメージとは、愛情やチャンスを受け取る器のようなもの


1-2_セルフイメージがなぜ重要なのか?


1-3_セルフイメージは高いはずなのに、うまくいかないのはなぜ?


第2章_セルフイメージを高めるために重要な、あまり知られていないポイント


2-1_セルフイメージから行動パターンをイメージして、変えていく


2-2_【ワーク】自分基準で考え、行動する


第3章_セルフイメージを高める言葉の使い方・アファメーション


3-1_願望形の言葉はなぜうまくいかないのか?


3-2_潜在意識は否定形を理解できない


3-3_【ワーク】すでにある幸せや豊かさに意識を向ける


3-4_【ワーク】失敗の定義を変える


第4章_セルフイメージを高める・書き換える行動(前編)


4-1_【ワーク】与えることで「私はすでに豊かだ」というセルフイメージを育てる


4-2_できないことは決めない


4-3_時間をコントロールするセルフイメージを創る


第5章_セルフイメージを高めて現実を変えていきたい方へ

 

第1章_なぜ、セルフイメージを変える・高める事が重要なのか

セルフイメージとは、愛情やチャンスを受け取る器のようなもの

セルフイメージとは、ひとりひとりが持っている”器”のようなものです。その”セルフイメージの器”とは、お金や愛情、チャンスを受け取る器とも言えます。

セルフイメージが高まると、比例してその“器”も広がります。すると受け取るお金・愛情・チャンスの量も多くなるのです。逆にセルフイメージが下がるとセルフイメージの“器”は小さくなり、受け取る量は少なくなります。

セルフイメージを書き換えたり、セルフイメージを高めて器が広がると、出会う人が変わったり、収入が増えたり、チャンスが巡ってきたりするなどの変化が起きるようになります。

 

セルフイメージがなぜ重要なのか?

セルフイメージの重要性を、また別の視点から理解しておくのも役立ちます。下記の図はNLP(神経言語プログラミング)のニューロ・ロジカル・レベルという考え方で、人の意識を5つの階層に分けて示したものです。

ここで注目したいのは、5つの階層(セルフイメージ、信念・価値観、知識・戦略、行動、環境)の並び順と、全体が三角形をしていることです。

この並び順が意味しているのは、5つの階層のうち上位の階層が、下位の階層に対してより強く影響するということです。つまり三角形の一番上位にあるセルフイメージが、もっとも強い影響力を持っているのですね。

またこの意識は三角形になっており、一番上のセルフイメージの面積が一番小さくなっています。これが意味しているのは、セルフイメージは、ほんの小さな変化でも現実に影響を及ぼすということです。

つまり現実に対する影響力の強さは、下記のように表すことができます。

セルフイメージ > 信念・価値観 > 知識・戦略 > 行動 > 環境

 

私たちが「現実を変えたい」と思うとき、

  • 知識・戦略レベル(例:本を読む、資格を取るなど)
  • 行動レベル(例:人に積極的に話しかける、働く時間を増やすなど)
  • 環境レベル(例:転職する、付き合う人間関係を変えるなど)

などを変えることで、現実的な変化を作ろうとすることが多いかもしれません。もちろんそれでうまくいくこともあるでしょう。ですが知識や行動、環境を変えても変化が起こらない時は、より強い影響力を持つセルフイメージを変えることが必要なのですね。

理想の現実を創るために、セルフイメージを高めることや、セルフイメージを書き換えることが重要なのは、このような意識の構造があるからです。

 

セルフイメージは高いはずなのに、うまくいかないのはなぜ?

ここまでお伝えしたように、セルフイメージは現実に強い影響を及ぼします。このように聞いたとき、次のような疑問が浮かぶ方もいるかもしれません。「私はセルフイメージは高いはずなのに、なんで現実はうまくいかないんだろう?」

「自分ではできると思っているのに、周りが評価してくれない」というように、ポジティブなセルフイメージを持っているはずなのに、現実的にはうまくいっていないと感じることが起きることがあるのです。

なぜ、このようなことが起きるのか?

それは潜在意識レベルでのセルフイメージに気づいていない(気づかないようにしている)ことが原因だったりします。

人の意識は顕在意識(けんざい・いしき)潜在意識(せんざい・いしき)に分けることができます。顕在意識とは自分で知覚できる意識の領域で、潜在意識とは自分では知覚できない無意識の領域のことを指します。

顕在意識と潜在意識は、よく氷山に例えられることがあります。海面から顔を出している(見えている)領域が顕在意識、海面から下の見えない領域が潜在意識に当たります。

「氷山の一角」という言葉があるように、表に見えている領域はほんの一部に過ぎません。大部分は下に隠れて見ることができないのですね。

私たちの意識もそれと似ています。自分では見えない潜在意識の領域は、意識全体の95%を占めると言われており、自分で知覚できる顕在意識は5%程度と言われています。つまり潜在意識は、顕在意識の19倍のパワーを持っているのですね。

そして私たちは、潜在意識レベルでは、アタマ(顕在意識)で思っているのとは真逆のセルフイメージを持っていることがあります。たとえばアタマでは「私はできる人だ」というセルフイメージを持っていても、潜在意識レベルで「私は本当はダメな人」というセルフイメージを持っていることがあるのです。この場合、潜在意識レベルの「私は本当はダメな人」というセルフイメージが19倍の力で現実に影響を与えることになります。

なぜこのようなことが起こるかというと、「私はダメな人」という低いセルフイメージを受け入れることは、人間にとってとても苦痛なことだからです。そのため低いセルフイメージを直視しないで済むよう、アタマでは逆に「私はできる人」と思いこもうとすることがあるのですね。

潜在意識レベルで自分がどのようなセルフイメージを持っているか?は、自分で考えてもなかなか見えづらいもの。ですが目の前の現実は、今の潜在意識にあるセルフイメージが映し出されたものと考えてみると、潜在意識レベルで今あなたが持っているセルフイメージに気づくことができます。

現実を見て「私ってダメな人だなあ」「私は誰からも愛されない」という思いが出てくるような時は、潜在意識レベルで「私はダメな人」「私は愛されない人(愛される価値のない人)」というセルフイメージがあるのかもしれません。

 

第2章 セルフイメージを高めるために重要な、あまり知られていないポイント

パターンから変えていく

ここからはセルフイメージを高める・書き換えるために重要なポイントをお話したいと思います。
まず、下記の図をご覧ください。

これは、潜在意識の中にある“データ”が現実に影響していく流れを表したものです。

この図が示すように、セルフイメージは過去の記憶から影響を受け、形成されます(幼少期の親子関係やトラウマ記憶、成功体験・失敗体験など)。そしてセルフイメージによって無意識レベルの思考・行動のパターンが創られます。その無意識レベルの思考・行動パターンをもとに私たちは思考・行動をして現実を創っていくのですね。

現実を変えようと思考や行動を変えてみても、それはほとんどの場合、意識全体の5%しかない顕在意識での努力になってしまいます。そのためになかなか大きな変化は起こりにくいのです。

逆に意識全体の95%を占める潜在意識(記憶、セルフイメージ、思考・行動パターン)を変えていくことで、効果的に変化を創り出していくことができます。

そのための方法のひとつが、理想のセルフイメージを設定すること。そしてそのセルフイメージの人はどのような思考や行動をするか?をイメージして実践することです。

 

自分基準で考え、行動する

セルフイメージが低い人とセルフイメージが高い人の違いのひとつに、物事の基準が他者にあるか?自分の中にあるか?という思考パターンの違いがあります。

セルフイメージが低い人は、他者からの承認や尊敬によって、その低いセルフイメージの埋め合わせをしようとすることが少なくありません。そのため自分の想いよりも他者の意見を優先し、承認や尊敬を得ることが思考や行動の基準になることが多くなります。これを他者基準の思考・行動パターンと呼びます。

それに対してセルフイメージが高い人は、人の意見はどうあれ「私はどうしたいのか?」「私はどう思うのか?」といった自分の本当の想いを思考や行動の基準にします。これを自分基準の思考パターンと言います。

この思考・行動パターンは、ふだんは無意識のうちに選択しています。この無意識に選んでいた他者基準の思考パターンを、意識的に自分基準に変えていくことでセルフイメージを高め、現実的な変化を創りだすことができます。

具体的には、下記の手順でワークを行い、実践に移してみましょう。

【ワーク】自分基準の思考パターンを育て、セルフイメージを高めるワーク

(1)今まで他者基準で行動していた場面をイメージする
例えば、人から嫌われないように、人から認められるために言いたいことを言わなかったり、やりたいことをやらずにいた場面などです。

 

(2)自分基準の思考や行動をイメージして練習する
上記(1)の場面で「私はこうしたい」「私はこう思う」などの本当の想いを基準に思考・行動するとしたら、どのような思考や行動に変わるかをイメージしてノートに書き出します。
まずはイメージトレーニングで練習するのも効果的です。

 

(3)いちど思い切ってやってみる
今までと違う思考・行動パターンを行動に移すときには怖さを感じる人がほとんどです。でも、その怖さを乗り越えた先に、今までと違う未来が創られていきます。新しいパターンを試す時には、「いちど思い切ってやってみよう」と腹をくくってみることも大切です。

【Point】
自分基準の行動がイメージできない場合は「あなたの理想をすでに実現している自分基準の人」を手がかりにするのも役立ちます。たとえば元メジャーリーガーのイチロー選手やサッカーの本田圭佑選手、キングコングの西野亮廣さんなどは自分基準の思考パターンを持っていそうですよね。そのような人をひとり(有名人でも身近な人でもかまいません)イメージします。

そして、「もしイチロー選手が私と同じ状況にいたら、どのように思考・行動するだろう?本田選手だったら?西野さんだったら?」というように考えてみると、新たな視点が見つかるかもしれません。

 

第3章 セルフイメージを高める言葉の使い方・アファメーション

「言霊(ことだま)」という言葉を見聞きしたことがある方も多いと思います。これを迷信と片付けることは簡単でしょう。ですが「言霊」という言葉の存在そのものが、古くから多くの人々が、口に出す言葉には現実を変える力があると知っていたことの現れと言えるのかもしれません。

セルフイメージを変えるためにも「言葉の力」はとても重要になってきます。そして、ここでポイントになるのは「言葉そのものの意味」よりも「言葉についている前提」が大きな影響力を持つということです。

 

願望形の言葉はなぜうまくいかないのか?

「幸せになりたい」「豊かになりたい」などのように、私たちは願望形で理想について話すことがありますよね。言葉だけをみると「幸せ」「豊か」などはポジティブなワードなので、「言霊」的にも良いことが起こりそうな気がします。

ところが、この「幸せになりたい」「豊かになりたい」という言葉の「前提」に注目してみると、真逆の意味合いが見えてきます。「なりたい」「ほしい」という言葉には、その前提に「今の私はそうではない」「今の私にはそれがない」という想いがあるからです。

つまり、「幸せになりたい」という言葉を口にするほど「今の私は幸せではありません」と自分に言い聞かせているのと同じで、「豊かになりたい」という言葉を口にするほど、「今、私は豊かではありません」と自分に言い聞かせているのと同じになってしまいます。

潜在意識は、今のセルフイメージを現実化する方向に作用します。つまり、願いの前提に着目すると願望形の言葉は望まない方向に作用すると言えるのですね。

 

潜在意識は否定形を理解できない

「人から馬鹿にされたくない」「ダメな自分から生まれ変わりたい」というように「何かを避けたい」想いからセルフイメージを変えようとすることも、理想の実現を遠ざけます。

なぜなら、潜在意識は否定形が理解できないという特徴があるからです。

「人から馬鹿にされたくない」「ダメな自分から生まれ変わりたい」というとき、意識では「馬鹿にされる自分」「ダメな自分」をまずイメージし、その自分をどうやったら打ち消せるか?と思考します。そして、潜在意識はイメージしたものを現実化させる働きがあるため、いちどイメージした「馬鹿にされる自分」「ダメな自分」を現実化する方向に働きはじめてしまうのです。

悩みの中にいる時ほど、私たちは「これは嫌だ」「これをやめたい」と、避けたいこと・望まないことについて考えてしまいがちですが、得たいこと・望むことについて考えることがとても大切なのですね。

 

【ワーク】すでにある幸せや豊かさに意識を向ける

以上の「願望形や否定形の願いは望まない方向に作用する」という原則をふまえた上で、セルフイメージを変える言葉の使い方をひとつご紹介します。

それは「私は◯◯な人です」「私は◯◯な人でいます」という言葉です。

この◯◯には、理想の自分の状態を表す言葉が入ります。つまり「今、すでに理想を実現した人」として言葉を発するということです。大切なのは「今の私はどのような人か?」なのですね。例えば「私は幸せな人です(でいます)」「私は豊かな人です(でいます)」という具合で、今の自分に肯定的な宣言をするということです。

この言葉を発するとき「理屈はわかるけど、今の状態で幸せとか豊なんて思えない」と感じる方もいらっしゃるでしょう。その時は、次のワークを使って自分がすでに得ている「豊かさ」「幸せ」に意識を向けてみることが役に立ちます。

 

【ワーク】すでにある豊かさに意識を向けてワーク

【やり方】毎日5個以上、夜寝る前に、次のことを書き出す。
・私が幸せである”証拠”
・私が豊かである”証拠”
・私が愛されている”証拠”
・私が満たされている”証拠”

例)
・今日、作ったお弁当が美味しくて幸せだった。
・道に咲いている花を見て、「綺麗だな」と思えた私の心は豊かだなあ
・たまたま休憩で一緒になった上司にコーヒーを買ってもらえた豊かさがある
・実家の母から電話があり、私の身体を心配してくれた。私は愛されているなあ

【Point】「これぐらいの些細なことでは、豊かさとは言えない」などと、豊かさや幸せの程度や大小にこだわらず、できるだけ沢山の豊かさや幸せを書き出してみましょう(”質”よりも”量[数]”が大事です)

私たちは、すでにある豊かさや幸せを「これぐらいじゃ足りない」「不十分なもの」と見ることがあります。

ですがセルフイメージは「自分が意識を向けたもの」から創られます。今、足りないものやできないことに意識を向ければ、「足りない(できない)自分」のセルフイメージを強化します。逆に今、あるものやできることに意識を向ければ、「満たされている(できる)自分」のセルフイメージが育っていくのです。

上にご紹介したワークは、意識の変容が実感しやすいパワフルなワークです。ぜひ、試してみてくださいね。

 

【ワーク】失敗の定義を変える

セルフイメージを高めるためには失敗の定義を変えることも役立ちます。
セルフイメージが低い人は、失敗を恐れて行動できず、チャンスを逃してしまうことがあります。

失敗を恐れてしまう背景には「失敗は良くないこと」という思いこみがあるからです。しかしうまくいく人ほど(セルフイメージが高い人ほど)「失敗することは良いことだ」という真逆の思いこみを持っていたりします。

 

失敗すればするほど、我々は成功に近づいている(トーマス・エジソン)

 

エジソンのように「失敗は良いこと」という思い込みがあると、失敗を恐れなくなります。すると自然に行動力が高まります。行動力が高まるとチャンスをつかみやすくなり、成功する可能性も高くなるのですね。

これを日常生活に取り入れていくためには、下記のワークがお勧めです。

【ワーク】失敗の定義を変えてみるワーク

(1)これまで失敗と定義していたことを成功と定義して目標にする
例)転職活動をするときに「採用=成功、不採用=失敗」という定義を持っていたなら、「不採用=成功」と定義しなおして目標にする。「今月中に3社から不採用をもらう」というように、具体的に数字を決める。

 

(2)定義にしたがって、その都度、成功を喜ぶ
例)実際に不採用の通知をもらったら「よし!ひとつ目標クリアだ!」と喜んでみる。

上記のワークを使って「失敗と定義して避けようとしていたものを目標にしてみる」ことで行動力が高まり、チャンスをつかみやすくなります。

またこのワークには、セルフイメージを高めていく”カラクリ”もあります。たとえば上記の例のような転職活動の場合、「不採用=成功」と定義しなおすと、不採用通知をもらったら「成功」なわけです。そうやって不採用通知をもらうために行動を続けていると、時間の問題で採用通知をもらうこともあります。ですがそもそも「採用=成功」でもあったわけです。

つまり「不採用=成功」「採用=成功」となり、「どっちみち私は成功する」というセルフイメージが創られていくのです。

「どっちみち私は成功する」というセルフイメージが育つと、転職した新しい職場でも好ましい成果をあげることができやすくなり、さらにポジティブなセルフイメージを育てていくことができます。

 

第4章_セルフイメージを高める・書き換える行動

【ワーク】与えることで「私はすでに豊かだ」というセルフイメージを育てる

この章では、セルフイメージを高める・書き換えるための行動面からのアプローチについてご紹介していきます。

セルフイメージを高める行動で最も効果的なもののひとつは「与える」ことです。この「与える」について理解を深めるのに役立つ「お釈迦様のエピソード」をご存知でしょうか。

お釈迦様は弟子たちに「お布施(寄付)をいただきに行く時には、貧しい者の家からまわりなさい」と説いていたそうです。「えっ、お布施をもらうならお金持ちの家からまわった方が良いんじゃない?」と、普通はこう考えますよね。しかしそこには、お釈迦様の”ある意図”があったのです。

お釈迦様がお布施をさせた目的は、お金を集めるためではありません。貧しい人たちを救うためだったのです。

貧しい人が貧しさから抜けられないのは「私は貧しい人だ」というセルフイメージがあるからです。貧しい人を救うためには、その自分に対する思いこみを変える必要があることを、お釈迦様は知っていたのでしょう。

「私は貧しい人だ」というセルフイメージがあると「私は人に与えることができない」と思いこみ、与えることができなくなります。そして私たちには意識と行動を一致させようとする働きがあるため、「与えない」という行動を取るほど「私は貧しい」というセルフイメージが強化されるのです。

逆に言えば「与える」行動を取ることによって、「私には、すでに人に与えられるだけの豊かさがある」ことに気づくことができ、「私はすでに今、豊かだ」というセルフイメージを育てていくことができます。そして「私はすでに今、豊かだ」というセルフイメージが育つことで思考や行動に変化が生まれ、現実も豊かさの方向へ変化していきやすくなるのです。

この「与える」を実践する時にもポイントがあります。それは小さなことから始めることです。

【ワーク】与えることで「私はすでに豊かだ」というセルフイメージを育てる

(1)小さなことで良いので、自分が欲しいものを「与える」
例)「私は愛される人」というセルフイメージを育てたい場合:
街で見かけた赤ちゃんに微笑みかける、高齢者に席をゆずるなど「愛を与える」

「私は豊かな人」というセルフイメージを育てたい場合:
コンビニでもらったお釣りを募金箱に入れるなど「豊かさを与える」

【Point】大きなもの(高価なもの)を与えようとする必要はありません。些細に見えるもの・ことでも、「与える」という経験の回数を増やすことを意識してみましょう(”質”よりも”量[数]”が大事です)

(2)与えた時に、自分の内側に感じる温かな感覚を感じてみる
人間には、人の喜びを自分の喜びとして感じる習性が備わっています。あなたが愛や豊かさを与えた時に相手が笑顔を見せてくれたり、お礼を言ってくれたら、それだけであなたの内側に温かいものを感じることができるでしょう。あるいは募金のように、直接目の前に相手の姿が見えなくても、「この募金が誰かの幸せや安心に繋がるんだろうな」とイメージしてみることで、その温かな感覚を感じることができるかもしれません。

 

できないことは決めない

セルフイメージを高めるためには自分との約束を守ることも大切です。

私たちは「3ヶ月後までに●キロ痩せよう」「1年間で●万円貯金しよう」などの目標を立てても、挫折してしまうことがありますよね。目標とは、自分との約束です。そして私たちは、人との約束は一生懸命守ろうとするのに、自分との約束は平気で破ってしまうことがあります。

自分との約束を破るほど「私は自分との約束を守れない人(目標を立てても達成できない人)」というセルフイメージを育ててしまうことになります。セルフイメージを高めるためには、自分との約束は絶対に守る(立てた目標は必ず達成する)という意志を持つことが大切なのですね。

とはいえダイエットや貯金など、目標を立てても達成が難しいことも実際にはあると思います。ではどうしたらいいか?というと「無理な目標は決めない」勇気を持つことです。「決めない」ことは「決める」ことと同じぐらい重要なのですね。

達成できる目標だけを決めて確実に達成すること。
達成できないかもしれない目標は、決めないこと。

これらを丁寧に積み重ねていくことで、「私は目標を達成する人」というセルフイメージを育て、大きな(ように見える)目標を達成する力を育てていくことができるのです。

 

時間をコントロールするセルフイメージを創る

あなたは「忙しい」が口癖のようになっていたり、いつも時間や仕事に「追われている」と感じることはありませんか?これらの口癖や感覚が習慣化すると「私は時間や仕事をコントロールできない人」というセルフイメージを強化することになります。

セルフイメージを高めるためには「時間に追われる」のではなく「時間を主体的にコントロールする」という感覚を育てることが大切です。そのためのひとつのテクニックをご紹介したいと思います。

仕事をしていると、「予定していた時間までに仕事が終わらない」ことってありますよね。そんな場合、ついずるずるとそのまま仕事を続けて「ああ、今日も予定どおり終わらなかったなあ・・・」ということをくり返してしまったりします。

「時間を主体的にコントロールする人」というセルフイメージを育てるためには、予定していた時間に仕事が終わっていなかったとしても「いったん終わる」ことが大切です。そして、続きはまた新たな仕事として始めること。見た目上の行動は大きくは変わらなくても、意識の上で「終わると決めていた時間にちゃんと終わらせる」ことがポイントです。

例)17時までに仕事を終わらせたかったのに、終わらない時。
(1)仕事を始める時に「私はこの仕事を17時までやる」とつぶやいてから取りかかる

(2)17時になったら、もしその仕事が完了していなくてもいったんは「終わる」。コーヒーを飲んだり、背伸びをしたりしてリフレッシュする

(3)もう一度「私はこの仕事を18時までやる」とつぶやいて、続きに取り掛かる

 

ここまで、セルフイメージを高めるための言葉や行動について解説しました。
続きは後編でも解説しています。下記のリンクからご覧ください。

 

続き ▶︎ 【2021年最新版】セルフイメージを高める言葉と行動とは-後編-|セルフイメージを書き換えるコツとは

 

セルフイメージを高めて現実を変えていきたい方へ

あらゆる悩みや、理想の実現をとめている潜在意識の根本原因にアプローチすることで、現実的な変化を効果的に創り出すことができます。

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参考記事:人間関係がうまくいかない時の潜在意識にある要因と現実を変える方法


参考記事:何をやってもうまくいかない時の潜在意識にある根本原因とは


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