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【2020年最新版】人に頼れない、甘えられない悩みの心理的背景と改善法

執筆者:出口稀一
トランスフォーメショナル・コーチ®、心理アドバイザー


 
しんどい時でも人に頼れない、ひとりで頑張りすぎて心身が持たなくなる、孤独感で行き詰まる・・・ということを繰り返していませんか?

もしもあなたが、これまで人に頼れない・甘えられない悩みを克服しようとがんばってきて、うまくいってこなかったとしても、「私はいつもそうだし、性格だから仕方ない」と諦めることはありません。「意識と現実が、どのように影響しあっているか?」を理解することで、現状を変えていくヒントが見えてきます。

この記事では、意識全体の90%以上を占めると言われている潜在意識(せんざい・いしき)について解説した上で、人に頼れない・甘えられないという悩みの根本原因からアプローチする方法をわかりやすく解説します。

この記事の目次

1_「人に頼れない」と悩むとき、潜在意識では何が起きているのか
1-1_潜在意識の最大の目的は現状維持
1-2_潜在意識には、思考の9倍以上のパワーがある
1-3_現実を変えるには「無意識を意識化していくこと」
2_人に頼れない悩みには幼少期の記憶が関係している
3_人に頼れない悩みの背景にある潜在意識下の思考・行動パターン
3-1_物事の基準が他者にある
3-2_得たいことよりも”避けたいこと”にフォーカスする
3-3_未来ではなく、過去に意識が向く
3-4_他人に自分のルールを当てはめている
4_自分原因で考えることで根本原因に気づける
5_性格とは何か?性格は変えられないのか?
6_人に頼る正しい方法、依存との境界線とは?
7_頑張らないことでうまくいく世界がある
8_自分と他人をゆるすとすべてうまくいく
9_うまくいっている人の前提や思考パターンを取り入れる
10_人に頼れない、甘えられない悩みの心理的背景と改善法のまとめ
11_人に頼れない、甘えられない自分を変えていきたい方へ

「人に頼れない」と悩むとき、潜在意識では何が起きているのか

まず始めに、私たちの意識の中にあるものが、現実にどのように影響を与えているかを理解しておきましょう。

大まかな流れを表現すると、下記のようになります。

※記憶:生まれてから現在までに体験した記憶。主に幼少期(0才〜6才頃まで)
※前提:「私ってこんな人」「私はいつもそうだ」「世の中こういうもの」「人間ってこういうもの」などの自己認識(セルフイメージ)や世界に対する見方(世界観)。
※思考・行動パターン:無意識下で自動的・反応的に選択しているパターン化された思考や行動。

 
この図を見るときのポイントは、矢印の向きです。私たちはふだん、うまくいかない人間関係などの「現実」を見て、「私は孤独な人」などの前提(セルフイメージ)を持つようになったと思いがちです。

ところが実際は、その矢印の向きは逆なんですね。

まず先に、「私は孤独な人」などの前提が原因となって、うまくいかない人間関係という現実(結果)が創られてしまうのです。

つまり、現実というのはあくまでも結果ですので、「現実をどうにかしよう」と思うのであれば、その大元の原因(前提)を変えていく必要があるということです。
 
参考記事:【自分で現実を変える方法】パターンを変えて現実を動かしていく
 

潜在意識の最大の目的は現状維持

ではなぜ、私たちの潜在意識は、前提から現実を作っていくのでしょうか?

その理由は、潜在意識の最大の目的は現状維持だからです。

人間にはもともと、恒常性維持(環境の変化に対応して、内部状態を一定に保つ)の機能が備わっています。たとえば部屋の中から急に寒い屋外に出たとしても、体温が急に下がったりしませんよね。このように、内部状態を一定に保つことが、私たちの生存にとって安全だからです。

それと同じように、潜在意識は「私ってこんな人」「世の中こういうもの」という前提を持っていると、その前提を現状維持できるように現実を創っていきます。たとえば「私は孤独」という前提を持っていると、その前提を現状維持できるよう、孤独を味わう現実を創っていくのです。

それがどんなに好ましくない前提であっても、潜在意識にとっては、現状維持が安全なのです。

人が「変わりたいのに変われない」のも、好ましくない習慣をなかなか止められないのも、潜在意識の恒常性維持の機能が働いているからです。
 

潜在意識は、思考の9倍以上の力がある

なぜそもそも、それほどまでに潜在意識は現実に大きな影響を及ぼすのでしょうか。

その理由は、思考などを行う顕在意識に比べると、潜在意識には9倍以上のパワーがあるからです。

潜在意識と顕在意識の関係性は、しばしば、海に浮かぶ氷山に例えられます。

人の意識全体をみたときに、大きくわけると、自分で知覚できる顕在意識と、知覚できない潜在意識に分けられます。この【自分で知覚できる=目に見える部分】が海面から顔を出している氷山の部分、【自分で知覚できない=目に見えない部分】が、海面の下に沈んでいる氷山の部分に当たります。

そして、顕在意識の占める割合は意識全体からすると10%未満、いっぽう潜在意識は全体の90%以上と言われています。つまり、私たちが頭でアレコレ考えて努力したとしても、潜在意識の力にははるかに及ばないということです。

  

現実を変えるには、「無意識を意識化していくこと」

ここでもう一度、意識と現実の関係性の図を見てみましょう。

 
この図のように、記憶と前提、思考・行動パターンまでが潜在意識(無意識)の領域、思考や行動は顕在意識の領域で起きています。

つまり「現実を変えていきたい」と思う時、顕在意識の領域である思考や行動を変えるよりも、潜在意識の前提や思考・行動パターンを変えていく方がうまくいきやすいのです。
 

自分で無意識にやっていることを、もっと意識をしなければならない。
(イチロー:メジャーリーガー)

 
ふだん、潜在意識下(無意識)にある前提や思考・行動パターンは、自分では自覚しにくいもの。しかし、歴史上の哲学者たちを始め、メジャーリーガーのイチロー選手なども、「無意識にやっていることを、意識すること」の大切さを伝える言葉を残しています。

人に頼れない悩みを解決していくためにも、潜在意識(無意識)を意識的に変えていくことが重要なのです。
 

人に頼れない悩みには幼少期の記憶が関係している


 
「私ってこんな人」「世の中こういうもの」などの前提は、記憶によって創られます。

特に生後〜6歳ごろまでの記憶や、その記憶から創られた前提が、人生全体にわたって影響します。つまり、幼少期の親子関係や家庭環境、周囲の大人から言われた言葉に影響を受ける部分が大きいのです。

人に頼れない悩みを持つ方の場合、例えば、以下のような幼少期の記憶が見られることがあります。
 

  • 長男や長女で、弟や妹に対してしっかりするよう求められた
  • 親が厳しく、頼ったり甘えたりすると感情的に叱られていた
  • 母親が父親の悪口を言う
  • 「人に迷惑をかけていはいけない」と強く言われて育った
  • 「他人は当てにならない」「人は裏切る」という両親の口癖や出来事
  • (女性の場合)両親の夫婦関係から「女は損だ」「男に負けてはいけない」と想っていた
  • その他、自己受容感(自分のありのままを受け入れる度合い)を下げる体験全般

 
そして、これらの記憶から、
 

  • 「私はしっかりしてないと愛されない」
  • 「私は”良い子であること”に存在価値がある」
  • 「ありのままの自分は受け入れられない」
  • 「人に頼るのは悪いこと」
  • 「頑張るのが当たり前」
  • 「助けてくれる人は誰もいない。私は孤独」
  • 「ダメな父親のようになってはいけない」
  • 「人に迷惑をかける私は価値がない」
  • 「他人に頼ろうとすると裏切られる」
  • 「(女性の場合)男に負けてはいけない。男に頼ってはいけない」

 
などの前提が創られることがあります。

潜在意識は、これらの前提を維持できるように(例えば、「私はしっかりしていないと愛されない」と想い続けられるように)現実を創っていきます。つまり、人に頼ることで周囲からの評価を下がるというような現実を”意図的に”創り出すことによって「私はしっかりしていないと愛されない」という前提を維持・強化するよう作用していくのです。
 

人に頼れない悩みの背景にある潜在意識下のと思考・行動パターン

上にあげたような前提から、私たちは、潜在意識下で思考や行動をパターン化していきます。

そして、様々な出来事に直面した時、自動的・反応的にそれらの思考や行動のパターンを選び、そのパターンにおいて思考や行動をしています。

この章では、人に頼れない悩みを持つ人に傾向としてよく見られる思考・行動のパターンを紹介しますので、ご自身に当てはまるものがないかチェックしてみてください。
 

物事の基準が他者にある

物事を判断したり、何かの行動を起こすときに「その基準を他者におくか?自分の内面(想い)におくか?」はパターン化されています。

たとえば自己受容度が低い人は、他者からの評価や意見に基準を置く思考・行動パターンになりやすい傾向があります。

「ありのままの自分は受け入れられない」という前提があると、他人からの「しっかりした人」「優秀な人」などの評価を得ることが重要になるので、他者基準になりやすいのです。

この他者基準から「本当はしんどくて、誰かに頼りたい」という”自分の本当の想い”を無視してしまうのです。
 

得たいことよりも”避けたいこと”にフォーカスする

願望や行動の動機として「得たいことにフォーカスするか?避けたいことにフォーカスするか?」も、潜在意識下でパターン化されます。人に頼れない悩みを持つ人は、”避けたいこと”にフォーカスするパターンが多く見られます。

例えば、仕事の場面で、自分ひとりでは手一杯なのに、人に頼れないとき。「どうして、人に頼れないのか?」という理由を深堀りしていくと、その奥に「私はしっかりしていないと愛されない(価値がない)」という前提があり、愛されないことや無価値感を”避けたい”という思いから、無意識に人に頼れない(頼らない)ことを選択するのです。

これに対して、得たいことにフォーカスする思考パターンの人は「成果を出すためには、どのような行動を取るのがベストか?」という視点から、人に頼るか、頼らないかを判断します。

また、避けたいことにフォーカスする思考パターンを持つ人は「事実をありのままに受け取らず、ネガティブな解釈をつけやすい」傾向があります。

例えば、人に何かをお願いした時に「返事する時、相手の声のトーンが低かったから、きっと迷惑に思われたんだ」というような具合です。私が誰かにお願いした、相手が返事した。という事実に対して「相手の声のトーンが低い」「それは迷惑に思われた証拠」と解釈をつけて、事実をありのままに受け取らず、相手からの拒否や自分に対する否定と受け取ってしまいやすい傾向があります。
 

楽観主義者とは、どこにでも青信号を見る人のこと。
悲観主義者とは、赤信号しか見えない人のこと。
そして、真の賢者は、色盲である。
(シュバイツアー:神学者・哲学者・医者・オルガニスト・音楽学者)

 
哲学者のシュバイツアーは、このような言葉を残しています。
物事に色(解釈)をつけず、事実をありのままに見ることの大切さを、この言葉は教えてくれています。
 

未来ではなく、過去に意識が向きやすい

過去に意識を向けることが多いか?未来に意識を向けることが多いか?も潜在意識下でパターン化されています。

「私はしっかりしていないと愛されない(価値がない)」という前提がある人や、自己受容度が低い人は、ひとつの失敗が自分の存在価値感に直結するため、過去の出来事をいつまでも悔やんだり、誰かに言われた否定的な言葉に対する怒りを持ち続けたり、失敗や挫折から立ち直れない傾向が見られることがあります。
 

他人に自分のルールを当てはめる

「人に頼る前に、自分で解決の努力をするべき」などのように「こうあるべき」「こうあってはならない」で自分を縛っているために、人に頼れない人もいます。

このような”自分を縛るルール”を、他人にも同じように適用するか、「他人は他人」と寛容的に受け入れるかも潜在意識下でパターン化されています。

私たちが他者に対して苛立ちを感じる時というのは、往々にして、”自分を縛るルールを他人にも適用している時”です。「べき」という言葉の裏には「それは本来、私が望んだことではない」という前提が隠れているため、自分がイヤイヤ守っているルールを平気で破る人が羨ましいのです。

例えば、「女は男に負けてはいけない」というルールで自分を縛っている人は、男性に上手に頼っている女性を見ると苛立ちを感じることがあります。苛立ちという感情は、本当の自分の想いに気づくためのサインと見ることもできるのです。
 

自分原因で考えることで根本原因に気づける

人に頼れない・甘えられない悩みは、人によって深刻に感じる度合いは異なるものの、孤独感や行き詰まり感、絶望感を感じる辛い体験です。

しかし、人に頼れない・甘えられない悩みに限らず、すべての現実は、自分の潜在意識が意図的に創り出したものです。つまり「潜在意識にとってメリットがあるから、今の現実を創っている」とも言うことができます。

潜在意識にとっての最大のメリットは、「今、持っている前提をそのまま維持すること」ですし、あるいは、自己受容度が低い人にとっては、人に頼らないことで周囲からの評価を高めたり、責任感の強い人という評価を得ることができるメリットもあるかもしれません。

人に頼れない悩みの奥にある潜在意識の根本原因に気づき、現実を変えていくためには、今の現実が自分にとってメリットがあったことに気づくことはとても重要です。

今の現実にメリットがあったと認めること、つまり「自分が潜在意識下で望む現実を創っていた」という立場をとることで、「自分がメリットがあってわざわざ創った現実だから、自分でやめることもできる」という前提が生まれるからです。

今の現実にあったメリットは、例えば、下記のような質問の手順で気づいていくことができます。

今の現実にあるメリットに気づく質問

Q1.「私はどうして、人に頼れないことをわざわざやっていたのだろう?そこにどんなメリットがあったのだろう?」

答えの例)「人に頼らず、自分一人で背負いこむことで周囲から”責任感がある”という評価を得ることができていた」

Q2.「どうして私は、周囲からの評価を得たかったのだろう?」「そのメリット(周囲からの評価)が無かったら、私は自分で自分のことを、どのような人と想っていただろう?」

答えの例)「周囲からの評価がなかったら、私は自分に価値がないと想っていた」

 

性格とは何か?性格は変えられないのか?

「私は人に頼れない性格だ」「人に頼れないのは性格だから仕方がない」と思ってはいませんか?

ではそもそも、性格とは一体何なのでしょうか?性格とは、”本当に”変えられないものなのでしょうか?
 

せい‐かく【性格】
行動のしかたに現れる、その人に固有の感情・意志の傾向。

 
性格というものについて、辞書にはこのように書かれています。ではそもそも、「その人に固有の」感情・意志の傾向というものが本当に存在するのでしょうか?

ふだんはおっとりしている人が、車のハンドルを握るとせっかちになる。
会社では厳しい男性が、家に帰ると子どもに甘く、言いなりになっている。
ということはよくある話です。

つまり、私たちが「性格」と呼んでいるものは、相手や場面によっていくらでも変わるもので、出来事に対する”反応のパターン”です。そしてそれらのパターンは、潜在意識下に隠れたままにしておくと自覚的に変えるのは難しくなりますが、意識化していくことで変えることができるのです。

仏教の教えの中にも「諸行無常」という言葉があるように、すべての存在はたえず流動的に変化しています。私たちの内面も、この瞬間ごとに変化しています。

ところが私たちは、潜在意識の恒常性維持の機能によって「昨日までの自分がそうだったから、今日の自分もきっとこのままで、明日の自分もきっとそうだろう」という前提を持ってしまいがちです。

しかし本来「5分前までの自分がどうであったか」すら関係なく、この瞬間から、「自分がどうあるか?」は選ぶことができるのです。これまで、無意識に、自動的に、反応的に選んでいた自分を、瞬間ごとに、主体的に選択しなおす。その選択の積み重ねが、あなたの未来を創っていきます。
 

人に頼る正しい方法、依存との境界線とは?

人に頼れない悩みを持つ方の中には「他人との距離の取り方がわからない」と悩む方も少なくありません。

ふだんは人に頼れないけど、ひとたび心を許した相手には依存的になり、結局うまくいかなくなる。どこからどこまでが依存なのか、人に頼る正しい方法や、どこからが依存になるのか?という疑問が生まれてきます。

しかし実際「これが正しい人への頼り方で、このラインを超える依存になるよ」という境界は存在しません。それを探しても、どこにも見えませんし、どこにも形はありません。

「人に依存してしまう」悩みを解決するためには、まず、自分自身に「どうして、依存的になることを避けたいと思っていたのか?」と問いかけてみてください。

すると「依存すると相手に嫌われて、また一人になってしまう」「依存する自分はダメな人間だと感じてしまう」という答えが出てくるかもしれません。

その答えこそが潜在意識下にある前提であり、その前提が現実を創っているため、前提を変えていくことが必要になります。
 

頑張らないことでうまくいく世界がある

人に頼れない人は「頑張ったらうまくいく」という前提を持っていることが傾向として多いようです。これは「頑張る」ことと「うまくいく」ことに因果関係をつけている状態です。

「頑張ったらうまくいく」という因果関係を当然に感じるのも、それだけ、幼少期からそのような言葉をかけられる方が多いということなのでしょう。
 

真実の追求は、誰かが以前に信じていた全ての“真実”の疑いから始まる。
(ニーチェ)

 
過去の歴史がくり返し証明しているように、それまで私たちが信じていた”真実”が、実は真逆だったということは珍しくありません。

頑張ることと、うまくいくことに、実際のところは因果関係はありません。事実、あなたの身近にも「頑張らないからうまくいく」人生を生きている人はいるのではないでしょうか?(逆に「頑張るからうまくいかない」を証明している人もいるかもしれません)

「それはあの人にそういう才能があるからで、私には当てはまらない」と思えるかもしれませんが、はじめはそれでも大丈夫です。

「頑張らないからうまくいく人」「人に頼って愛される人」を意識して見つけていくようにしましょう。潜在意識には自分と他人の区別がありません。人を上手に頼っている人を「そういう生き方もアリかもな」という態度で見ていくことで、あなた自身の潜在意識にも変化が起こっていきます。
 

自分と他人をゆるすと全てうまくいく

人に頼れないという悩みに限らず、すべての悩みやうまくいかない現実は”自分か、他の誰かをゆるしていないこと”から生じています。それは、病気も、お金の悩みも、仕事や恋愛も、子どもに関する悩みも、根本をたどればそこに行き着くのです。

逆に言えば「自分と他人をゆるせばすべてうまくいく」のです。

人に頼るのはダメなこと、と言う前提があったなら、そんな人に頼るダメな自分をゆるす。
人に断られると自分が否定されたように感じるなら、他人から否定される自分や、自分を否定する相手をゆるす。
人に頼ってばかりの人に苛立ちを感じるなら、それを自分がすることをゆるす。

ひとつずつ、ゆるしていなかったことに気づくたびに「ゆるすと決める」ことができます。

「私はゆるせるのだろうか?」と疑問が生まれる人もいるかもしれませんが、ゆるすとは”態度”であり、その態度は自分で決めることができるのです。
 
参考記事:人を信じられない時は、人生を変える「ゆるし」を体験するチャンス
 

うまくいっている人の前提や思考パターンを取り入れる

ここまで「人に頼れない」悩みを持つ人に見られる思考・行動パターンや心理的な前提についてお話してきました。

そして、それら潜在意識下にある思考・行動パターンや前提を自覚的に「うまくいっている人のそれ」に変えていくことで、現実を変えていくことができます。

人に頼るのが上手だったり、人の協力を得て物事をうまく進めている人は、以上にご紹介したものとは逆のパターンや前提を持っています。
 

  • 「私はしっかりしてようがしていまいが、愛され、存在価値のある人間」という前提
  • 「ありのままの自分が素晴らしい」という前提
  • 「人に頼ってもいいし、頼らなくてもいい」という前提
  • 「頑張ってもいいし、頑張らなくてもいい」という前提
  • 「私が求めれば、みんな助けてくれる」という前提
  • 「私は女性としての資質を生かしながら、必要な時は男性の力を借りてよい」という前提
  • 他人からの評価や意見より「私がどう思うか?」「私がどうしたいか?」を大切にする思考パターン
  • 避けたいことよりも”得たいこと”や目的にフォーカスする思考パターン
  • 過去ではなく未来に意識を向ける思考パターン

 
そして、以下の手順で、これらの思考パターンや前提から行動することを試してみてください。
 

自分の前提や思考パターンを好ましいものに変えていくための手順

Step1:上にあげた前提や思考パターンの中から「これは取り入れてもいいかな〜」「これは自分の中にすでにありそうだな〜」と感じる前提や思考・行動パターンを選ぶ。

Step2:あなたが”問題と感じていた具体的な場面”(人に頼りたいのに頼れなかった場面など)をイメージする。

Step3:《Step1》で選んだ前提や思考・行動パターンを持っている人は、《Step2》の場面でどのように行動したり、ふるまうかを考える。

Step4:《Step3》で考えた行動やふるまいを、イメージの中で自分でやってみて練習する。その時に、自分自身が《Step1》で選んだ好ましい前提や思考・行動パターンを持っている人としてふるまうのがポイントです。

 

 
つまり、現実を見ながら、現実への対処として行動を変えるのではなく、好ましい前提や思考・行動パターンから行動をイメージしていくということです。

そして、できるようになるまで、そういう人のようにふるまうことを続けてみてください。

最初は慣れていないので違和感があるかもしれませんが、[3分×20回]そのような人としてふるまっていると「私はそういう人」という前提が創られ始め、その前提に見合う現実が創られていきます。
 

人に頼れない、甘えられない悩みの心理的背景と改善法のまとめ

さいごに、以上にご紹介した「人に頼れない・甘えられない」悩みの心理的背景と改善法をまとめます。
 

  • 人に頼れない悩みは、潜在意識の根本原因からアプローチしていくことが大切。逆に、表面的な行動や思考から変えようとしてもうまくいきにくい。
  • 人に頼れない悩みは、幼少期の記憶や心理的な前提、思考・行動パターンが影響する。それらの前提や思考・行動パターンを「理想の人のそれ」に変えていく。
  • コツは、できるようになるまで、そのような人としてふるまうこと。

 

人に頼れない、甘えられない自分を変えていきたい方へ

人に頼れない・甘えられない悩みに限らず、あらゆる悩みの解消や理想の実現は、潜在意識の根本原因にアプローチすることで変化させることが可能です。

こちらの記事や情報も、ぜひご活用ください。
  
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参考記事:人間関係がうまくいかない時の潜在意識にある要因と現実を変える方法
参考記事:セルフイメージを高める言葉と行動とは
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