今から10年以上前、僕が児童相談所に着任した1年目の時の話です。
当時、僕の直属の上司は河浦さんという児童相談所歴13年(当時)の大ベテランの方でした。
河浦さん↓
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/440209/
上の写真からもなんとなく伝わると思いますが、この河浦さんのオーラというか、滲み出る安心感がとにかく凄くて。どうしたらこんなオーラが出せるんだろうと思って当時、僕は河浦さんが話す時の表情や目線の配り方、声のテンポや抑揚、言葉の選び方、しぐさ等をとにかく観察しまくっていました。
すると自然に、それが自分にも乗り移ってきて、そうすることで僕にも対人援助職としてのオーラみたいなものが育っていったように思います。まあ、当時の僕は30歳前後ぐらいでしたから、だいぶジジくさかったと思いますが(笑)
こんなふうに、尊敬する師匠とか上司とか憧れの人がいたら
「ひたすら観察して真似る」
「盗む」
ことをやってみるのはすごくお勧めです。
なぜかというと、その人の表情とか声のテンポや抑揚とか、立ち居振る舞いといった非言語情報のほとんどはその人の「無意識の表現」だからです。つまり、その無意識の表現は本人も自覚できていない領域であるため「教えようと思って教えられない」部分なのです。当然ですが、人が人に教えられるのは、意識的に知覚できている範囲だけですので。
もちろんそういった意識的に知覚できている技術や知識を教わることも大切ですが、実は、その人がうまくいっている所以は無意識領域にあることの方が多かったりもします。
そして、人の外側(しぐさや話し方、表情など見た目として現れるもの)と内側(セルフイメージやメンタルなど)は相互に影響し合っているため、目指す人の外側を真似ていれば自然に、自分の内側も相手の内側に似ていきます。それによって、その人がまとっているオーラのようなものも移ってくるのです。
オーラというとちょっとアレですが、要は無意識に伝達される非言語情報であり、人はコミュニケーションにおいて「何を言うか?」よりもこの非言語情報に反応しあっているため、自然に周りの人との関係も変化していきます。そして、周りの人との関係が変われば、仕事の成果も当然に変わっていくはずです。
あなたももし、師匠や上司、先輩など憧れの人や目指す人物像がいたらぜひ、その一挙手一投足を完コピする勢いで観察し、盗んでみてください。