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(補足記事)「あっ」と言って話す癖を止めるには

前回の記事で、「人に軽く扱われる人の話し方」の一例として『人に何か尋ねられた時に「あっ」と言って話す』を挙げていたのですが、「私もその癖があってやめたいと思ってました!」という感想を何人かの方からいただきました。けっこう気にしている方もいらっしゃるかと思いますので、今日は少し補足しておきますね。

 

実は僕自身もサラリーマン時代まではこれをやってたんです。ですが当時の社長に「小物感が出るからやめろ」と言われ(笑)、やめました(指摘されるまでは自覚すらしていなかったのですが)。ですのでこの「あっと言って話す癖」は、意識的になることである程度改善が可能なものといえます。

 

多くの場合、この癖は

  • 自分から話す時は現れず、相手からの問いかけ等にリアクションする時にだけ現れる
  • 家族や友達など親しい相手との会話では現れず、仕事や目上の相手等との会話で現れやすい
  •  
    という特徴があります。つまりこれらは
     

  • 相手に嫌われたくない(感じよくしたい)
  • 相手にちゃんとした人と思われたい
  •  
    などのような対人緊張の表れといえるんですね。

     

    実はこの、答える時に「あっ」という癖にも役割があります。答えを考える時間の間(ま)を埋めつつ、相手の問いかけにちゃんと反応しているアピールをすることができるのです。

     
    逆に「あっ」と言うのをやめようとすると、答えを考えるまでの間(ま)が沈黙に変わります。この一瞬の空白が空いてしまうことで「相手に失礼(敬意を払っていない)と思われるのではないか」というこわさや「答えを考える時間の間が気まずい」といった居心地の悪さを感じる人もいるかもしれません。

     

    ですが、まずはこれぐらいまで自分の内側で起きていることに気付くだけでも大きな意味があります。気付けなければ反応的に(自分の意志と関係なく)癖が発動しやすいものですが、気付ければ、「自分がどうしたいか」を意志を持って選択できるようになるからです。

     
    『「あっ」と言う癖をやめる!』と決めたら、言いたくなる反応をぐっと飲み込んで一呼吸、間をおいて話しだすよう意識してみてください(「あっ」と言いたくなるタイミングで、「黙ってうなずく」などのような別のアクションに替えるのも一つの方法です)。

     
    最初は上記のようなこわさや気まずさを感じることもあるかもしれませんが、くり返すと慣れていきます。すると相手との関係性にも変化が生まれたり、野球や相撲などのスポーツと同じで「自分で間(ま)をコントロールしている感覚」を持つことでリラックスでき、力を発揮しやすくなるというメリットもあります。