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【2021年最新版】セルフイメージを高める言葉と行動とは-後編-|セルフイメージを書き換えるコツとは

執筆者:出口稀一
トランスフォーメショナル・コーチ®,心理コンサルタント


前編の記事では「そもそもなぜ、セルフイメージを高めることが重要なのか?」についての解説と、セルフイメージを高める6つの実践方法についてご紹介しました。
後編ではさらにいくつかのセルフイメージを高める言葉と行動に加え、セルフイメージに関する本質的なお話をお伝えしたいと思います。

まだ前編を読まれていない方は、こちらからご覧くださいね。
前編 ▶︎ 【2021年最新版】セルフイメージを高める言葉と行動とは-前編-|セルフイメージを書き換えるコツとは

 

 

第1章 セルフイメージを高める・書き換える行動(後編)

ライバルを応援する

仕事やスポーツなどでライバルの存在がいる時に「ライバルにどのような意識を向けるか?」もセルフイメージに大きく影響します。

プロゴルファーのタイガーウッズ選手は、ライバルが打つ時に「入れ!」と念じていたそうです。厳しい勝負の中で、相手の成功を祈っていたということなんですね。

セルフイメージが低い人は、どうしてもライバルの失敗を喜んだり、成功しないことを願ってしまうもの。逆にセルフイメージが高い人は、ライバルが成功することで、よりハイレベルな戦いができることを喜びます。

私たちの意識は、一貫性を保とうとする働きがあります。そのためライバルの成功を祈るほど、セルフイメージは高くなります。あなたにもしライバルと呼べる存在がいるなら、ライバルを応援したり、ライバルの成功を喜んでみましょう。

いきなり100%、純粋にライバルの成功を祈れなくても大丈夫です。嫉妬や悔しさの感情があっても、1ミリでもライバルにポジティブなエネルギーを向けられたら、それだけでも新しいセルフイメージは育ち始めます。

 

ネガティブ感情がわいてきた時の対処法

セルフイメージが低いと、他人からの言葉や行動によって「悲しみ」「怒り」「いらだち」「嫉妬」などのネガティブ感情を感じやすくなります。もちろん、それらの感情を感じることそれ自体は悪いことではありません。

ですが、そういったネガティブ感情を感じている自分に対して「イライラしてる自分は未熟な人間だ」「嫉妬を感じる自分はみじめだ」などのように、自分を責めてしまうことがあります。その自分を責める想いが、さらにセルフイメージを下げてしまうことがあるのですね。

くり返しますが、どんな感情であっても、その感情を感じることそのものは悪いことでも問題でもありません。ただ、ネガティブな感情を感じることで自分を責めてしまったりつらく感じるのであれば、ネガティブな感情と上手につきあう方法を知っておくことは役立ちます。

感情と身体はリンクしています。そのため、ネガティブ感情にとらわれて抜け出せない時は
・ジョギングなどのスポーツをしたり、掃除などで身体を動かす
・背筋を伸ばし、視線をいつもより少し高めに上げて、腕を振ってキビキビと歩く

などのように、身体の動きや形を意識的に変えてみることをお勧めします。

禅の修行の中にも「掃除」があります。これは掃除をして身体を動かすことによってネガティブ感情(煩悩)を払うことができるからなんですね。

 

行動からセルフイメージを変えていく時のポイント

セルフイメージを変えるための行動として
・高い服を買う
・高級ホテルのラウンジでお茶をする
などのように「今まで買ったことがない高額のものを買うと良い」と言われるがあります。

ふだん「安いかどうか」「損をしないかどうか」だけを基準に買い物をしていると、無意識に「自分という存在よりも、お金の方が大切で価値がある」という思いこみを育て、セルフイメージを下げることになります。逆に、お金を使って自分に上質な体験をさせてあげることでセルフイメージを上げていくことができるのですね。

ただしこのように上質なもの・ことにお金を使っていく時も、自分の内側に気を配ることが大切です。

高級ブランドの服を買ったり、高級ホテルのラウンジでお茶をすることによって、心地よい感覚を味わえるなら、それはセルフイメージを高めることに繋がっていくでしょう。

一方で「せっかく高いお金を払ったんだから、ちゃんとセルフイメージが上がって現実が変わらないともったいないな」とか「貯金もないのに、こんな高いものにお金を使ってしまった」などのような焦りや罪悪感が湧いてくるなら、その方法は今のあなたに合っていないのかもしれません。

上質なもの・ことにお金を使って「嬉しいなあ」「気持ちいいなあ」と感じることは、それ自体に価値があることです。今の自分が心地よさや幸せを感じられていたら、結果的にセルフイメージを上げることに役立つでしょう。逆に「これをしたらセルフイメージが上がるはず」ということを期待して何かをやろうとする時に、今の自分が焦りや罪悪感を感じていれば、その期待どおりの結果は得られにくくなります。「今の自分が心地良さや幸せを感じられているかどうかが最も大切であることを、覚えておいていただくとよいでしょう。

あるいは、他人に対して見栄をはるために無理して高いものを買ったり使ったりすることも、セルフイメージを高めるには逆効果です。というのも、その行動の奥には「人から認められたり、羨ましがられたい」という想いがあり、その前提には低いセルフイメージがあることが多いからです(セルフイメージが低いから、人から認められたり羨ましがられることが必要になる)

そのため、見栄をはって高いものを買うほどに「私は高いものを買って人に羨ましがられないといけないんだ」という想いを強化することになり、セルフイメージは下がってしまうのですね。

持ち物や買い物からセルフイメージを変えていく時には、無理をせず、ちょっとしたことから始めた方がうまくいく人も多いです。

「大切な人に使わせてあげたいもの(体験させてあげたいこと)を、自分に使わせてあげる(体験させてあげる)」ことを心がけてみましょう。たとえば、あなたの家に大切な友人が泊まりに来たら、できるだけ新しいタオルを出してあげたくなりますよね。それなのに、自分には使い古したカピカピのタオルを使わせていませんか?(そのカピカピのタオルが気に入っていて、積極的に使う場合は別です)

いつも高額な買い物をしたり、貯金を崩したりして無理をする必要はありません。ただ、自分自身を大切な人として扱うことで、セルフイメージを高めていくことができます。大切な自分のために、ちょっとだけ質のよいものを体験させてあげる意識を持ってみると良いでしょう。

 

第2章 セルフイメージを高める・書き換えるための本質を理解する

セルフイメージが変わると、人間関係は自然に変化していく

私たちのセルフイメージはよくも悪くも、周囲の人間関係から強い影響を受けています。「自分の身近な人5人の年収を足して5で割ると、だいたい自分の年収になる」という理論を見聞きしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。そのため成功者の人脈を作ったり、身を置く環境を変えることでセルフイメージを変えていくことができます。

ですが「セルフイメージを高めるために付き合う相手を変えよう」と思うあまり、今置かれている環境を否定したくなったり、今、身近にいる人のレベルが低く感じてしまうことがあります。これは意識や心理、スピリチュアルを学び始めた時の「あるある」だったりするのですが、あまり良い方向には向かいにくいものです。

なぜなら他人に向けている目線は、自分に対して向けている目線でもあるからです。他の誰かを「レベルが低い」とジャッジするほど自分にもそのジャッジを向け、無意識に自分を制限したり、自分を責めてしまいやすくなります。その自分に対する制限や自分を責める想いがセルフイメージを下げてしまうのですね。

逆に、自分の身近な人に対して尊敬できること・感謝できることを見出す習慣を持つと、同じように自分に対しても尊敬や感謝の想いを持てるようになります。するとセルフイメージも自然に高まっていくのですね。

セルフイメージが変われば、おのずと人間関係や環境は変化していきます。無理に付き合う人間関係を変えようとするよりも、今ある人間関係に尊敬できること・感謝できることを見つけていくことの方が、実はずっと効果的なのです。

 

あの人の素敵なところは、あなたにもすでにある

心理学の用語で”投影”という言葉があります。たとえば他の人を見て「あの人の意地悪なところが嫌だなあ」と思うとき、実はその「意地悪なところ」は自分の中にある。自分の中にあるものを相手に映しているからそれが見える、ということですね。これはなんとなく納得できる方が多いのではないでしょうか。このように投影は「自分の嫌なところ(ゆるしていない資質)を他人に映し出して見ている」という意味あいで語られることが多いのですが、逆に「自分の素敵なところを他人に映し出して見ている」ということも言えるのですね。

たとえば電車で高齢者に席をゆずった人を見て、あなたが「あの人は優しい人だなあ」と感じたとします。それは、あなたの中に「困っている人やつらい想いをしている人がいたら助けてあげたい」という優しい気持ちがあるからそう思えるのです。つまり、あなたが他の誰かの発言や行動を見て「優しいなあ」「素敵だなあ」と感じたとしたら、その優しさや素敵さがあなたの中にあるから見えるということなのですね。これを端的に表しているのが、相田みつをさんのこの詩なんだと思います。

うつくしいものを
美しいと思える
あなたのこころが
うつくしい
(相田みつを)

他の人の素晴らしさに意識を向けると、それに比べて「自分てなんてダメな人間なんだ」と自分を責めていた方もいるかもしれません。しかし、その必要は全くないのです。「私が素敵だから、あの人の素敵さがわかるんだ」そんなふうに思ってみることで、セルフイメージを高めていくことができます。

 

小さな変化を大切にする

セルフイメージが変化し始めると、現実面でも変化が現れてきます。多くの場合、その変化は緩やかに、小さな変化から始まることがほとんどです。なぜかというと、潜在意識には恒常性維持機能といって、できるだけ現状維持をしよう、大きな変化を避けようとする働きがあるからです。それは生命にとって、現状維持することが生存の可能性を最も高めるからです。

私たちは「すぐに大きな変化が起きてほしい」と思いがちですが、これはアタマ(顕在意識)での想いであり、潜在意識の習性とは真逆なんですね。

潜在意識の力を使って大きな変化を創り出していくためには、まず、「最初は小さな変化から始まるものだ」とを知っておくこと。そして、その小さな変化に気づき、喜ぶことが大切です。そうすることで潜在意識は次第に変化に慣れていき、「私は変化する人なんだ」というセルフイメージが育っていきます。すると大きな変化に繋がっていきやすくなるのです。

「こんなちょっとした変化は変化のうちに入らない」「こんな変化は私が望んだものではない」などのように、小さな変化を無かったことにしてしまうと「変化することは難しい」「私はやっぱり変われない人」というセルフイメージを強化してしまうことになります。

変化の始まりは「3歩進んで2歩下がる」ようなゆっくり・小さな歩幅で起こるということを知り、その変化を見逃さず、楽しむ意識を持つとよいでしょう。

 

不安やモヤモヤはうまくいっている証拠

セルフイメージが変化していく時には、不安やモヤモヤ、ソワソワした感情を感じることがあります。あるいは「ちょっとずついい感じで変わってきたな」と感じている時ほど、古いセルフイメージに引き戻されるような出来事が起きたりするものです(これは多くの人が体験する「あるある」です)

これらも潜在意識の恒常性維持機能によるもの。潜在意識は「現状維持した方が生存の可能性が高まり、安全」という前提を持っているため、セルフイメージが高まり始めると、元の「低いセルフイメージの自分」に戻ろうとする働きが生まれるのです。

この、「元のセルフイメージの自分」に引き戻されそうになった時にどう対処するか?がとても大切なんですね。この時に「私はやっぱり変われないんだ」と変化をあきらめてしまうと、そのまま元の自分に戻ってしまいます。

でも、不安やモヤモヤを感じたり「古いセルフイメージに引き戻されている感じ」を感じていることこそ、変化している証拠でもあるのです。何も変化が起きていなければ、そういった不安やモヤモヤ、「引き戻されている感じ」を感じることもないのですから。

ですので「ああ、この不安な感じとか、引き戻されている感じは、私が変化しているからこそ感じているんだな」と思ってみる。そのように解釈をつけなおすだけで、また新しい変化を創り出すことに繋がっていきます。

 

どんな学びも自分を責める材料にしない

ここまで散々セルフイメージを上げるための話をしてきましたが、こういった意識や心理について学びを深めていくと、「セルフイメージを上げないといけない」「自己肯定感を上げないといけない」「自分を好きにならないといけない」などのように「こうしなければならない」「これが正しい」という想いが生まれてくることがあります。もちろんそれが悪いわけではありませんが、「こうしなければならない」「これが正しい」と思っていることをできない時、自分を責めて苦しくなってしまうことがあります。自分が幸せで心地よく生きるために意識や心理のことを学んでいるのに、その学びによって自分が苦しくなってしまっては本末転倒ですよね。

たとえどんな学びであっても、自分自身を責めるためにそれを使う必要はないのです。何かを学んだ時に逆に苦しくなってしまったら、その学びは”今の”あなたには合っていないというサイン。今はいったん手放してみてもよいかもしれません。

 

第3章 「私には何かが足りない」は幻想

私たちは「自分の長所よりも、短所にフォーカスしやすい」習性があります。「あなたの長所を教えてください」と尋ねられて答えられなくても、「あなたの短所を教えてください」と尋ねられたらといくらでも答えられる・・・という人は少なくありません。

「私の短所はこれです」という“自分に対する不足感”は、他の誰か(または一般論)と自分を比べることで生まれます。人と比べるほど、自分に対する不足感を強化し、セルフイメージを下げることになるのですね。もちろん人と比べることでセルフイメージが上がることもあるのですが、「上には上」が必ずいるため、人と比べて高めたセルフイメージは脆いのです。

そうさ 僕らは世界に一つだけの花
一人一人違う種を持つ
その花を咲かさせることだけに一生懸命になればいい
(「世界に一つだけの花」槇原敬之)

今や国民的ソングとして有名な「世界に一つだけの花」には、とても興味深いエピソードがあります。槇原敬之さんはふだん、歌詞を書く時には「考えて」書くタイプらしいのですが、この「世界に一つだけの花」の歌詞だけは「降りてきた」そうです。これはふだん、顕在意識(思考)で歌詞を書く槇原さんが、潜在意識からのメッセージを受け取り、それを文字にしたのが「世界に一つだけの花」の歌詞ということなのでしょう。

この「世界に一つだけの花」の歌詞にもあるように、私たちは本来、ひとりひとり違う”種”を持って生まれています。咲かせる花も違えば、その花開く季節もそれぞれに違うのです。自分はコスモスなのに、ひまわりと比べたり、ひまわりになろうとすると苦しくなってしまいます。

他の誰かと自分を比べることをせず、ただ、自分の花を咲かせること。自分の素晴らしさに気づいて発揮することだけに一生懸命になること。セルフイメージを高めるテクニックは沢山ありますが、この歌に込められたメッセージが、実はいちばん大切で忘れてはいけないことなのだと僕は思います。

 

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