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【自分で現実を変える方法】パターンを変えて現実を動かしていく

「思考が現実化する」とか「引き寄せの法則」といった言葉が一般的に知られるようになり、「私たちの内面が現実に大きく影響を与えている」ことを、知識として持っている人も増えているようです。

 
ですが一方で、「それなのに、なんで私の現実は思いどおりにならないんだろう?」と疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。

 
そこで今日は、私たちの「意識」がどのように現実を創っているのか?

その「意識と現実のつながり」を理解した上で、手取りばやく現実を変えていくためにはどうすればいいのか?

について解説していきたいと思います。

 

「心理的な前提」が現実を創る

私たちの内面にあるものが、どう現実を創っていくのか?それを簡単に示すと、以下のような流れになります。

 

①記憶 → ②前提 → ③思考・行動パターン → ④行動 → ⑤現実

 
この中で、もっとも現実に影響を与えるのが【②前提】です。

 
前提とは、「自分や世界に対する見方」とも言い換えることができます。

 
例えば、「私は愛される人」「私はいつもうまくいかない」などといった自己認識(セルフイメージ)や、「世界は愛にあふれている」「世の中、うまくいかないことが多い」などのような「世界はどういう場所だと見ているか?」ということです。

 
ここで重要なことは、私たちはふだん、現実を見て自分の前提が創られると思いがち(【⑤現実】→【②前提】という因果関係)ですが、実際はそのベクトルは逆(【②前提】→【⑤現実】)だということです。

 
うまくいかない現実があるから、「私はダメな人」「世の中、うまくいかないことが多い」という前提が創られるのではない、ということですね。

 
「私はダメな人」「世の中、うまくいかないことが多い」という前提を持っているから、うまくいかない現実が創られるのです。

 
ビジネスや恋愛、子どもに関する悩みなどに直面すると、私たちは「頑張る」「働く時間を増やす」「出会いの場所にいく」「先生に相談する」など、現実を変えようと努力します。

 
しかし、どんなに表面的な努力をしても、自分の内側にある前提が変わらなければ、その現実を変化させることは難しくなります。

 

前提は記憶から創られる

①記憶 → ②前提 → ③思考・行動パターン → ④行動 → ⑤現実

 
この流れが示すように、前提(自己認識や世界に対する見方)は、記憶から創られます。特に前提に強く影響するのは、主に幼少期の体験の記憶です(多くの場合、親子関係の記憶)

 
これらの記憶は潜在意識(脳と身体)に保存されていますが、この記憶の保存形式は「五感情報+言葉(解釈)」がセットとなっているのが特徴です。五感情報とは、視覚(映像)や音(声)、体の感覚や、匂い、味などといった感覚の情報です。それらの感覚情報に、言葉による解釈がくっついて、潜在意識に保存され、前提に影響を与えていきます。

 
ここで重要なことは、それら五感情報についている言葉(解釈)は「絶対的な真実ではなく、たまたまそう信じこんじゃっただけ」ということです。ひとつ例をあげますね。

 

いつも仕事や人間関係でトラブルに巻き込まれ、子宮系の病気にも悩んでいた女性。その方の前提を探っていくと、「私は存在する価値がない」という自己認識(セルフイメージ)が出てきました。

 
さらに、その前提がどこから来たのか?を探っていくと、小さい頃の記憶が出てきました。その記憶とは、弟が生まれた時に父親が発した「男の子が生まれて本当に良かった!」と言う言葉の記憶でした。

 
その時の父親の表情や声(映像や音の五感情報)に、その方は「女である私は生まれても意味がない」という言葉(解釈)をつけていました。それが、「私は存在する価値がない」という前提を創っていたのです。

 
「私は存在する価値がない」という前提ゆえに、その方は自分の存在価値を証明するため、わざわざ無意識のうちにトラブルを引き寄せては対処することで、周囲から評価や注目を集めることに成功していました。また、自分の女性性への否定する想いが、女性性の象徴である子宮を無意識に痛めつけて、病気を創っていたのでした。

 
ここで重要なことは、「女である私は生まれても意味がなかったんだ」という解釈が真実である証拠はどこにもなく、”たまたまそう信じこんでしまっていただけ”ということです。

 
父親が「男の子が生まれて本当に良かった!」と言ったのは事実かもしれません。しかし、その真意はもしかしたら「上が女の子だから、男の子もいた方がバランスがいい」と思ったのかもしれないし、親戚からもらったお下がりのベビーグッズが男の子用で、使い道に困っていたとか、そんな可能性もありますよね。

 
「女である私は生まれても意味がなかったんだ」という解釈も、「私は存在する価値がない」という前提も、絶対不変の確かなものではなく、いくらでも変えることができるのです。

 
記憶に残っている出来事は、事実としてあったのかもしれません。しかし、その記憶を見ているのは今の自分です。であれば、今の自分が心地よく、好ましい未来を創るために役立つ解釈を採用した方が良いと思いませんか?

 

行動・思考パターンを意識的に変えると、現実が動き出す

①記憶 → ②前提 → ③思考・行動パターン → ④行動 →⑤現実

 
私たちの前提は、行動や思考のパターンを作っています。

 
例えば、願望を抱く時に「欲しいものにフォーカスするか、避けたいことにフォーカスするか?」というのもパターンですし、物事を判断するときに「自分の想いを大切にするか?他者の意見や評価を大切にするか?」というのもパターンです。

 
この行動・思考パターンを、私たちはふだん無意識のうちに自動的・反応的に選択しています。そして、その行動・思考パターンから行動を起こし、現実を創っています。そして、これらの流れは大きく分けると、【①記憶】【②前提】【③思考・行動パターン】までは主に無意識領域にあり、【④行動】【⑤現実】は顕在意識領域にあると言えます。

 
現実を変えようとする時、私たちは【④行動】から変えようと努力してしまいがちです。しかし、これは意識全体の10%に満たない顕在意識領域でのアプローチであり、あまり効果的ではありません。

 
現実を変えるためには、90%の無意識領域にある【①記憶】か【②前提】か【③思考・行動パターン】のどれかを変えるとうまくいきやすくなります。

 
このうち、【①記憶】や【②前提】を変えるにはプロのコーチやカウンセラーの関わりが必要になってくるかもしれませんが、【③思考・行動パターン】は、自分で意識的になることで、自力で現実に変化を作っていくことが可能です。

 
プロのセッションでは、創りたい変化を実現するのに好ましいパターンを細かく見立てて変化を創っていきますが、ご自身で取り組んでいただく場合は、そこまで意識しなくても大丈夫です。

 

「今まで本当はやりたかったけど、やっていなかったことを思い切ってやってみる」
「今まで本当は言いたかったけど、言っていなかったことを思い切って言ってみる」
「今まで本当はやりたくなかったけど、やってきたことを思い切ってやめてみる」

 
「たったこれだけのこと」に思えるかもしれませんが、このパターンの変化はとてもパワフルです。これらを実際に行動に移してみると、今までの前提を覆すような気づきを得ることができるはず。その気づきと行動の積み重ねが、あなたの現実を動かしていきます。