僕が初めて起業したのは7年前のこと(今のコーチングは2回めの起業です)。
当時はWEBマーケティングのコンサルになりたいと考えていて、まずコンサル養成のための塾に入りました。
その塾は講師が3人いて、料金は100万円。結構スパルタな塾で、当初5人いた生徒がどんどんやめていき3ヶ月後には僕ひとりになってしまいました(「100万円も払ってみんなやめるんや・・」というのも衝撃でした^^;)
3ヶ月に一度の合宿では講師3人 vs 生徒僕ひとりのコンサルが2日間にわたって行われ、毎回フルボッコ。今思えばめちゃくちゃ贅沢なコンサルですが、当時は合宿が怖くて嫌でたまらなかったのを覚えています。
でもそれだけ、たった一人の生徒のために真剣に向き合ってくださったということなんですよね。
たしかにその塾は厳しく課題もハードでしたが、そのベースには愛があったなと思います。そこでの学びが今でも僕を支えてくれていますし、右も左もわからない起業人生の初期にそのような誠実な方々に出会えたことは本当にラッキーだったと思っています。
その塾でまず徹底的に叩きこまれたのが起業家マインドです(「起業家マインド」は実際に起業するしないかに関わらず目標達成のために大切なものですので、ビジネスをされていない方もぜひ読まれてみてください)。
当時の僕は「そんな精神論はいいからキレキレのノウハウを教えてほしい」と思っていましたが、今思えば何もわかってなかったなあと思います。
どんな素晴らしいノウハウも、使う人間の状態が整っていなければ効果を発揮することはできないものです。どんなに切れる刀も、剣士がフラフラしていたら使いこなすことができないのと同じなんですよね。
中でも最も口をすっぱくして言われたことが「できる・できない」という言葉を使うのをやめることでした。
目標について語るとき、僕たちはつい「できる・できない」に目を向けがちです。でも「できる・できない」を語った瞬間、目標に対するコミットは一気に弱まり、あるはずの可能性が見えなくなってしまうのです。
例えばあなたが今「達成したいけど、できないかもしれない」と感じている目標をひとつ思い浮かべてみてください。そして紙とペンを用意して、下記の質問に対する答えを書き出してみましょう。
Q.あなたはその達成のために自分にやれることを全てやっていますか?
Q.やったことがないのに「これは自分に向いてない」と決めて、やっていないことはありませんか?もしもあれば、それは何ですか?
Q.かっこつけて(人にどう見られるかを気にして)やっていないことはありませんか?もしもあれば、それは何ですか?
Q.面倒くさいことと、できないことを混同していることはありませんか?もしもあれば、それは何ですか?
Q.他の誰かや環境のせいにして、やらない言い訳をしていることはありませんか?もしもあれば、それは何ですか?
Q.お金が必要であれば、具体的にいくら必要なのか計算をしていますか?(計算をする前に漠然と「お金がないからできない」と決めていませんか?)
上記の質問に答えてみて「いや、今自分にやれることは全部やっている」といえる人は少ないかもしれません。というのも今、自分にやれることを全部やっている人はそもそも「達成したいけどできないかもしれない」という感覚自体を持ちづらいからです。
※もし、今自分にやれることを全部やっているにも関わらず「達成したいけどできないかもしれない」という感覚がある方は、無意識レベルに抵抗があるのかもしれません。
目標についてまず「やる」と決めて「やる前提」で考えると、上記にあげたことは全て「やれること(やること)」としてリストアップされます。
逆に「できる・できない」から考えると、そもそも思い浮かぶことすらなかったり「できない理由」になったりもします。本当はやれることがもっとあるはずなのに、「できる・できない」から考えることで見えなくなるものがあるのです。
目標の達成力を高めるためには、「やる」と決めて「やる前提」で考えること。そのためにはまず言葉を変えることが大切です。
「できる・できない」という言葉をふだんから使うのをやめ、「やるか・やらないか」で語る癖をつけていきましょう。するとそれだけで思考パターンが変わり「やる前提の思考」ができやすくなります。
とはいえ始めのうちは習慣でつい「できる・できない」と言う言葉を使ってしまうこともあるかもしれません。その時は「取り消し!私はやる(やらない)」と言い直せばOKです。
まず「やる」と決めたら「どうしたらできるだろう?」という自分への問いかけを使い、今の自分にやれることを全部リストアップする。そして今の自分にやれることを着実にやっていく。目標の大小に関わらず日頃からこの思考・行動習慣を育てていくことで、様々な目標が叶いやすい自分に変わっていくことができます。