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季節の変わり目に・・・の挨拶と 、ノセボ効果

「季節の変わり目ですが、体調崩されないように気をつけてくださいね」

こういった言った挨拶がよく交わされます。天気予報で気象予報士の方がおっしゃったりもしますよね。

じゃあ、この言葉の”前提”に目を向けてみると、

「季節の変わり目は体調を崩すもの」

こんな前提から発せられる言葉であることがわかります。

僕たちふだん、言葉や相手の表情、しぐさなど「目に見えるもの、耳で聴こえるもの」だけでコミュニケーションを取っていると思いがちですが、それだけじゃないんですね。そういった見えるもの、聴こえるものによるコミュニケーションは、いわば顕在意識(表の意識)でのコミュニケーション

それだけじゃなく、実は、潜在意識レベルでのコミュニケーションも取っているのです。そして、この”言葉の前提によるコミュニケーション”は、潜在意識レベルでのコミュニケーションとも言えます。

顕在意識(表の意識)でのコミュニケーションは、相手の言っていることが知覚できるので、抵抗したり、受け取らないということができやすい。でも、潜在意識レベルでのコミュニケーションは、目に見えない、聞こえない部分なのでつるっと飲み込んでしまう。これを意図的に活用するのが、心理技術における”暗示”ですね。

だから「季節の変わり目ですが、体調崩されないように気をつけてくださいね」という言葉を無自覚に聴いていると、自分の中に「季節の変わり目は体調を崩すもの」という前提が育ち、その通りの現実を創り上げていくことになります。

あなたは”プラシーボ効果”という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

例えばお医者さんが患者さんに「この薬めっちゃ効くよ!」と言って、ビタミン剤(本来、薬効のないもの)を渡す。患者さんはそのビタミン剤を薬と信じこんで飲む。すると本当に病気がよくなってしまう・・といったようなこと。

このプラシーボ効果とは、効くはずのないものが効いてポジティブな方向に作用することを言いますが、逆に、効くはずのないものが効いてネガティブな方向に作用することをノセボ効果と言います。

「季節の変わり目に・・・」という挨拶が、ノセボ効果をもたらす可能性があるんですね。だから僕はこういった言葉は使いませんし、人から言われることがあったら心の中で「気持ちは嬉しいけど、その言葉は僕は受け取らないよ」と宣言するようにしています。
 

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