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仕事や恋愛のライバルの失敗や不幸を願ってしまう時

2019年のマスターズで11年ぶりにメジャー優勝し、復活を遂げたプロゴルファーのタイガーウッズ選手。

 
ウッズ選手は、勝敗を決する一打をライバルが打つ時にいつも、「入れ!」と念じているそうです。

ギリギリの勝負の中で、相手の成功を祈るということ。

 
潜在意識には自分と他人の区別がないため、他人に向けた想いや言葉は自分に向けているのと同じであるということを、ウッズ選手は経験的に知っているのかもしれません。

 
「人を呪わば穴2つ」ということわざも、他人に向けた想いや言葉が自分の現実に影響を与えていくことを、昔から多くの人が経験してきたことの現れなのでしょう。

 
ですが、仕事や恋愛などのライバルに対して
「失敗しろー」とか
「フラれろー」というように
相手の失敗や不幸を願ってしまったり、ライバルの成功や幸せを心から喜べない自分を責めてしまう・・・という人も少なくありません。

 
僕自身もそうでしたよ!

 
今は誰かと競う機会自体がほとんどなくなりましたが、以前は、ライバルに嫉妬したり失敗したらいいな、とひそかに思うことは多々ありました。

 
そして、そういう時は、自分自身もうまくいきませんでした。

 
相手の成功や幸せを願い、喜ぶことが自分の成功や幸せな現実を創っていく。

 
とはいえ、頭ではそうはわかっていてもなかなかそれが難しい・・・という方のためのヒントを今日はお伝えしますね。

 

自分の成功や幸せをゆるしていない自分を認める

タイガーウッズ選手はなぜ、勝負のかかったギリギリの場面で相手の成功を願えるのか?

 
その背景には、高いセルフイメージがあります。

 
「自分も決めるし、相手も決める」
「相手が成功してなお、自分はそれを上回って勝つことができる」

 
そんなセルフイメージがあるからこそ、相手の成功を心から願えるのです。

 
つまり、ライバルの成功や幸せを願えないのは【状況】や【相手】に原因があるのではなく、自分自身のセルフイメージの課題であるということです。

 
「相手が幸せになると、私は幸せになれない」
「相手が成功すると、私は成功できない」

などのセルフイメージがあるとき、相手の幸せや成功を心から願うのはなかなか難しくなります。

 
こんなときはまず、
「ああ、私はまだ自分が幸せになる(成功する)ことを自分にゆるしてないんだな」
と気づくことが最初の一歩です。

 
「ゆるしてない自分はダメだー」と自分を責めるのではなく、
「あー、自分はまだゆるしたくないんだな、そうかそうか」
と客観的に眺めて、その自分を認めるということです。

 
客観的に眺めて、その自分を認めたらなにもせず放っておいてOK。

 
こうやってゆるしてない自分に気づき、その自分を認める体験をくり返し重ねていくことで

「よし、もういいかげん私は自分を幸せにすることを自分にゆるす!」

とハラを決めるタイミングがやってきます。

 

ライバルの幸せや成功を願っている自分に気づく

ライバルの失敗や不幸を願ってしまっている時も、実はそれが100%の想いではなかったりします。

 
結果的にライバルが成功したり幸せになったりして、悔しさや嫉妬もあるけど同時に「よかったね」と祝福している自分がいたりませんか?

 
もちろん、それがまったく0のときはそれはそれでOKですが、1ミリでも相手の成功や幸せを想う気持ちがあればそれにちゃんと気づく、光を当てることも大切です。

 
例えば、テストで90点をとった時に、90点ぶん正解できたことにフォーカスする人と、10点ぶん間違えたことにフォーカスする人がいます。

 
これは、「ある」を見るか?不足を見るか?の違いです。

 
そして、90点ぶん正解できたことにフォーカスする人、つまり「ある」を見る人は「私はできる人」というセルフイメージを育てることになります。

 
結果、そのセルフイメージを投影した現実をくりかえし体験し続けることになります。

 
いっぽうで、10点ぶんの間違いにフォーカスする人、つまり不足を見る人は「私はできない」「私には足りない」というセルフイメージを育てます。

 
結果、そのセルフイメージを投影した現実をくりかえし体験し続けることになります。

 
このように人は、自分が意識を向けたもの(フォーカスしたもの)をくり返し再体験するのです。

 
事実として何が起きているか?(テストが90点だった)ことが重要なのではなく、何にフォーカスするか(何を見るか)?が重要なんですね。

 
同じように、自分の中に
「ライバルの失敗や不幸を願う自分」と
「ライバルの成功や幸せを願う自分」が
同時に存在しているとき、どちらの自分にフォーカスするか?がその後の現実に影響していきます。

 
同じ事実の中から「何を見るか?」を自分で意志をもって選んでいくこと。

 
食べたものが身体を作っていくように、「見たもの(フォーカスしたもの)が現実を創る」ことを知り、自分の中に「あるもの」を意志を持って見ていくことの積み重ねが、現実を変えていきます。