少し前に、NHKの「所さん!大変ですよ」という番組で、大阪の【パプアニューギニア海産】が取り上げられていました。働き方改革や人材活用を語る時に、もう必ずといっていいほど紹介される有名な会社ですよね。
このパプアニューギニア海産は、工場のパート従業員が
「好きな日に連絡なしで出勤・欠勤できる」
「嫌いな作業はやらなくてよい」
というユニークな制度を導入していることで知られています。
ふつうに考えると
「好きな日に連絡なしで出勤・欠勤できる」
「嫌いな作業はやらなくてよい」
こんな職場じゃ人も仕事内容も管理できなくなって、成り立たないんじゃないの?と思えてしまいますよね。
でも実際は真逆で、この制度を導入してからは商品の品質が向上したり、業務効率がアップしたり、採用・教育コストが低減したりとポジティブな結果がたくさん生まれていったそうです。この事例は、管理とか強制力を手放すことで組織のパフォーマンスを最大化できることを教えてくれます。
そしてそれは組織に限った話ではなく、ひとりひとりの個人に対しても同じことが言えるのです。
ここからは、僕の話です。
昨年の春ぐらいからずっと、「過去のブログの リライト(書き直し)をやらないといけないなあ」と思っていました。
僕のブログや動画を見てくださる方は、過去の投稿までさかのぼって見てくださってる方も多いと思います。でも、今の自分から過去の投稿を見るとやっぱり「ここは、もうちょっと表現変えた方がいいな」とか「こういう内容も付け加えた方がもっと伝わりやすいな」というふうにあれこれ改善点が見えてくるもので。
なので、リライトしなきゃという思いがもう1年近くずっとあったのですが、でも、どうしてもやる気が起きなかったんですね。
僕は、基本的に「やる気が起きない時は起きるまで待つ」と決めています。そこで、心の隅では気になる気持ちもありつつ“ほっとく”ことにしました。
すると、去年の年末あたり。グーグルのアルゴリズム※が変わったらしく、急に僕の記事があるキーワードで上位表示されるようになったのです。
※「アルゴリズム」とは、グーグルでユーザーが特定のキーワードを入れて検索した時に最も有用なページが表示されるためのルールみたいなものです。
現金なもので、グーグルで上位表示されて沢山の人に見てもらえるんだ、と思うとガゼンやる気が出てきまして(笑)。今年の正月は実家に帰省しなかったこともあって、ずっとリライトばかりやってました。
そしてやっぱり、「やりたい」エネルギーで動く方が集中力も高まって効率もいいし、良いものができるんですよね。
この体験を通して「時がくるのを待つ」って大事なんだな、必要なことはちゃんと「その時」がくるんだなと改めて実感しました。
逆に今、「時」でない時に動こうとすると、どうしても「やらねば」という自分への強制力が必要になります。ですが、強制力を使って自分に何かをやらせようとすると、この自分への強制力にエネルギーを取られてしまうのですね。すると「やるべきこと」そのものに注げるエネルギーは減ってしまい、結果、しんどい思いをしてがんばった割によい結果は得られない、、、ということになりがちです。
もちろん、現実的には「やらねば」のモチベーションで「やるべきこと」をやる、それが必要な場面もあるでしょう。でも、強制的に自分を動かそうとするよりも「時がくることを信じて待つ」ことが、よりよい結果をもたらしてくれることもある。それを知っておくことが大切なのだと思います。
「信じて待つ」は、自分自身に対しても、ほかの誰かに対しても、重要なキーワードだなと最近よく思っています。