いろんなコーチングやカウンセリング、あるいは病院や占いなど、いろんな相談先を渡り歩いて、このサイトを訪問してくださる方も少なくありません。
「私って、もしかしてカウンセリングジプシーなのでしょうか?」
「これって依存なのでしょうか?」
と質問を受けることもよくあります。
今日は、そのような質問に対する私の答えを書いていきます。
コーチングやカウンセリングを受ける際に、「依存はよくない」としばしば言われます。
しかし、すべての物事には陰陽、良い面悪い面が同時存在しています。ひとつのものごとを取り上げて「これは悪いもの」と決めることから、葛藤は生まれます。
本来、「依存」にも良い面・悪い面があります。それなのに「依存は悪」「依存はしてはいけない」と決めて避けようとするほど、依存し続ける現実が維持されます。これは、コーチング・カウンセリングを受ける側だけでなく、提供者側の認識についても言えることです。
相談者の方には、最終的には自立する方向にサポートしますが、そのプロセスとして、依存する時期もあっていいと私は思います。
「私はいつでも依存できる」という安心感が、自立に必要な場合もあります。
「依存はよくない」「私って、依存しているのかな?」と自分を責めたり、不安になるよりむしろ「主体的に依存する」方がうまくいきます。
コーチングやカウンセリングを受けて、思うような変化が得られないと、提供者のことを悪く言いたくもなるものです。そして、「次こそは」「この人なら」と、新しい相談先を求め続けてしまうことになります。
しかし、もしあなたがそのようなことをくり返しているなら、今後も同じことを続けてしまうかもしれません。
この2つの可能性が考えられます。
a.の場合は、「私の無意識は、どうしてわざわざ、変化を創れないコーチ(カウンセラー)ばかりを選んでいたのか?」に気付いていく必要があります。この時、いったん外に答えを求めることをやめて、自分の中にある”本当の想い”を見つめていくことが必要です。
上記のような問いかけを自分に投げかけてみると、何か気づきがあるかもしれません。ノートにペンで、浮かんできた想いを自由に書き出してみるのもオススメです。
そしてこの場合、その自分の想いがどんなに幼稚だと感じたり、倫理に反するものと思えるようなものであっても、いったん、自分の素直な想いを認めることが大切です。
b.の場合も、上記のような質問を使って「変化に抵抗している本当の理由」をコーチ・カウンセラーとともに明らかにし、変化を拒み続けるか、変化を受け入れるかを、主体的に選んでいくことが必要でしょう。
ここまで書いといて言うのもなんですが、このサイトに書かれていることも含めて、コーチやカウンセラーの言うことが「すべて正しいもの」として受け入れないことも大切です。これは、病気でお医者さんに意見をもらうときにも同様に重要な態度です。
なぜなら、”世の中の常識”というものは、簡単にひっくり返るからです。コーチングやカウンセリングなどの分野、あるいは医療や科学の分野などでも、今まで常識とされていたことが実は間違いだった・・・ということは珍しい話ではありません。
真実の追求は、誰かが以前に信じていた全ての“真実”の疑いから始まる。
(ニーチェ)
世の中の常識、統計データ、専門家の話・・・すべてを鵜呑みにしないこと。それらに直感的に違和感を感じるのであれば、その感覚を無視しないようにしてください。
あなたが体験する世界の主体はあなた自身であり、世の中の常識、統計データ、専門家などの情報を選択し、利用する主体もあなた自身。
あなたが「◯◯ジプシーかどうか」を他人に決めてもらう必要もありません。
この大前提を忘れずにいれば、”ジプシー”であり続けることは逆に難しくなります。