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お金のブロックは言語化→優先順位→タスク分解

「自分にお金が入ってこないのはブロックがあるのかな」
と悩んでいる方は少なくないと思います。

 

特に起業初期の頃はよっぽど「お金大好き!ほしい!」とまっすぐに言える人を除いて、ほとんどの方が一度は経験する通過儀礼のようなものかもしれません。僕自身もそんな時期がありました。

 

売上が伸びない(お金が入ってこない)原因を「お金のブロック」のせいにすることは簡単です。そうしたくなる気持ちもすごくよくわかります。

 

でも、うまくいかない原因を「ブロック」なんかの抽象的な概念のままにしておきながら解決のためのアクションを取ることは難しいです。具体的な答え(取るべきアクション)を導くためには、具体的な問い(うまくいかない原因)が必要なのです。

 

目標達成のためのメンタルマネジメント全般に共通して言えることですが
(自信がないとか、モチベーションがわかないとかの悩みも同じです)
目標達成を阻害していると感じられる抽象的な概念を

(1)言語化(具体化)する
(2)優先順位をつける
(3)タスク分解する

ことで解決できることはけっこうあるものです。

 

具体例を使って解説していきますね。

 

(1)言語化(具体化)する

まずはじめに、現状をうまくいかなくさせている原因を言語化します。

 

そのためには、

◆問題(悩み)を持ち続ける(解決のアクションを起こさずにいる)メリット
◆問題(悩み)を持ち続ける(解決のアクションを起こさずにいる)ことで避けられていること
◆問題(悩み)を持ち続ける(解決のアクションを起こさずにいる)ことで言い訳できること

があるとしたら何だろう?と考えてみる。

 

例えば「ビジネスをしていてなかなか売上が伸びない」という悩みであれば

◆メリット
→「お金をください」とはっきり言わないことで「お金目的でビジネスをやってない誠実な人」
と見てもらえる

◆避けられていること
→対価に見合った価値提供をできなかった時に、お客様から責められるリスクを避ける

◆言い訳できること
→「どうせお客さんは私にお金を払ってくれないから」と言い訳にして面倒くさいビジネスの改善に取り組まなくて済む

 

こんなふうに言語化できます。こうやって言語化するだけでも“ブロック”という言葉が持つ「得体が知れないものに邪魔されている感」が少しずつ晴れていきませんか?

 

(2)優先順位をつける

問題(悩み)を持ち続ける(解決のアクションを起こさずにいる)原因を言語化できたら、それらの原因と目標達成を並べて優先順位をつけていきましょう。

 

先ほどの例だと、

◆「お金目的でビジネスをやってない誠実な人」と見てもらえること

◆対価に見合った価値提供をできなかった時に、お客様から責められるリスクを避けること

◆「どうせお客さんは私にお金を払ってくれないから」と言い訳にして面倒くさいビジネスの改善に取り組まなくて済むこと

 

これらのことと、「目標とする売上を達成する」ことを比べたとき、「どちらが自分にとってより大切なのか?」という優先順位をつけるのです。

 

このとき、「目標とする売上を達成する」ことが優先順位の第一位に置けない/置かない人は、お金に対する意味づけやこだわりが少し強すぎるのかもしれません。

 

「お金を欲しがることを過剰に禁止する」ことも、「お金を過剰に欲しがる(執着する)」ことも、どちらもお金に対する意味づけやこだわりの強さからくるものです。このお金に対する意味づけやこだわりの強さが、豊かさの循環を滞らせます。

 

ビジネスでうまくいくのは「お金?うん、ほしい!」と爽やかに、軽やかに言うことができる人。ビジネスは、長期的・大局的には売上だけを目的にしてもうまくいきにくくなりますが、短期的・局所的には売上にコミットすることも必要です。

 

(3)タスク分解する

「お金を受け取ること」の優先順位を一位に置くと決めたら、(1)で言語化した原因を解決するためのアクションをタスク分解します。

 

タスク分解とは、言い換えると「意味を込めない作業化」「ルーチン化」というニュアンスです。ポイントは「タスク」なので、抽象的な表現ではなく、できるだけ具体的な(いつ、どこで、誰に、どれぐらい等)行動目標に落としこみます。

 

例えば「お金をください」とはっきり言わないことで「お金目的でビジネスをやってない誠実な人」と見てもらえていたなら、そのメリットを手放すために「誠実さ」を他の方法で表現できないか?と代替手段を考えます。

 

これを、
・お客様からの問合せには24時間以内に返信する
・お客様にセールスする時には、サービスの長所だけでなく短所も伝える
・商品やサービス品質向上のための取り組みをブログで発信する

といったような具体的な行動(タスク)に落とし込んでいくのです。

 

「お金のブロックが・・・」と考えてしまうと、自分では手に負えないもののように感じてしまうけれど、「問い合わせには24時間以内に返信」ならそう決めれば必ずできることです。

 

こんなふうにうまくいかせていない原因を言語化して優先順位を明らかにし、原因解決のためのアクションをタスク分解すると「ブロック」というものが幻想だったと気づけるかもしれません。

 

うまくいかない原因を、得体の知れない概念のせいにするのは一番最後です。