デヴィッド・R・ホーキンズ著「パワーか、フォースか」の意識レベル理論を実生活で活かす方法をお伝えしています

そのワクワクは、エゴが感じているのか?”本当の自分”が感じているのか?

2019年もあと数日。
今年もいろんなことがありましたね。

 
その中でも僕にとって、最も印象に残っているトピックがメジャーリーガー・イチロー選手の引退です。

 
日米通算28年の選手生活に幕を引く引退会見での、こんな言葉が印象的でした。

 
「野球が楽しかったのは、プロ3年目まで」

 
(野球人生で貫いたもの、貫けたものは?の問いに)

「野球を愛したことだと思います。これは変わることはなかったですね。」

 

ワクワクを求めているのにうまくいかない?

「ワクワクすることをやってたらうまくいく」という言葉を見聞きしたことがある方も多いと思います。

 
ワクワクや喜び、幸せ、モチベーションなどのいわゆるポジティブ感情を感じるのは気持ちいいですよね。

 
ですが一方で、

「ワクワクすることをやってるのに結果がついてこない」

「ワクワクすることを見つけるために頑張ってるけど、見つからない」

「ワクワクすることをやるためのお金がない」

というお悩みを抱えご相談にいらっしゃる方も少なくありません。

 

感情には2つの出どころがある

僕たちひとりひとりの中には【本当の自分】※と【エゴ】の両方が存在しています。

 
※この【本当の自分】は神、ソース、ハート、宇宙などと表現されることもあります。一番ご自身にしっくりくる表現に読み替えてください。

 
そして、僕たちが感じる感情は【本当の自分】から生まれている感情とエゴから生まれている感情とに分けることができるのですね。

 
ワクワクもそうです。【本当の自分】から生まれるワクワクとエゴから生まれるワクワクがあります。

 
そしてここからが重要なのですが、ワクワクの出どころが「【本当の自分】なのか?」「エゴなのか?」によって、そのワクワクを追いかけた時の結果に違いが生まれるのです。

 

エゴの望みと、エゴから生まれる感情

エゴには、次のような望みがあります。

《エゴが求めること》

・短期的な快楽を得たい
・所有、独占したい(人や物)
・優越感を感じたい、比較に勝ちたい
・有限の中で自分だけが得したい
・自分の正しさを証明したい
・他人に自分の機嫌を取らせたい
・自分に対する不足感を埋めたい

 

《エゴが避けたいこと》

・目の前にある不快なことを避けたい
・困難や不安定を避けたい
・失いたくない(人や物)、損したくない
・劣等感を感じたくない、負けたくない
・失敗、自分の過ちを認めたくない
・自分の思い通りにならないことを避けたい
・他人に自分の機嫌を損なわれたくない
・自己に対する不足感を刺激されたくない

 
上記に挙げたようなエゴの望みを達成しようとしたり、実際に達成したとき、人は「快」の感情を感じることがあります。

 
そして逆に、エゴの望みが達成されなかったり、達成されない可能性が高まると、人は「不快」の感情を感じることがあります。

 
こういったエゴの望みや快・不快の感情にこだわってしまうと人のパワーは下がり、結果的にその願いは達成されにくくなります。

 
と書くと「エゴ=悪いもの」というイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、けしてそうではありません。

 
エゴも僕たち人間にとって大切な一部であり、生きていくために必要なものです。

 
でも、エゴはあくまでも「わたし」の一部であり、エゴ=「わたし」ではありません。

 

「本当の自分」の望みとは

では、【本当の自分】の望みとはなにか?というと

◎人の喜びや癒しのために役に立つ

◎才能や強みを発揮して世界と分かち合う

◎使命に自分を差し出す

これらのようなことです。

 
これは「人としてこうあるべき」という道徳論ではありません。

 
上に挙げたような【本当の自分】の望みにしたがって生きる時、人は喜びを感じながら自分本来のパワーを拡大させることができる、「遺伝子レベルで人はそのように設計されている」ということです。

 
イチロー選手は、引退会見で「野球が楽しかったのはプロ3年目までで、それ以降はしんどかった」と話されていました。

 
それでも、目の前の不快な感情を避けるのではなく、野球を愛する「本当の自分の望み」のために行動を積み重ねていったことが偉大な功績を生んだとも言えるでしょう。

 
エゴの望みや感情と、【本当の自分】の望みや感情を区別すること。

 
そして、エゴの望みを追い求めるのではなく【本当の自分】の望みに従って行動を起こしていくことが、喜びを感じながら願いを実現達成していく人生を創っていきます。