気づけばあっというまに12月になりましたね。
2020年は大きな変化が起こり、当たり前だったものが当たり前でなくなる体験を通して
「自分が本当に求めているもの」
「大切にしたいもの、大切にしたい人」
に気づいていくことができた、とても重要な1年だったのかもしれません。
とはいえ、ニュースを見れば深刻な話題が多く、健康面や経済面で不安を抱えている方も少なくないと思います。そんな方が少しでも楽に「今」を過ごすためのひとつのヒントを、今日はシェアしますね。
ミシガン大学のニール・クラウゼが行った研究によると、他の人のために祈ることが健康に良いという。
彼は1,000人の人に自分が祈るときの内容(お金や健康など)を尋ねた結果、他の人のために祈ることが、祈り手の経済的ストレスを軽くし、幸福感を高める事実を発見した。ただし、新車やいい家など、物について祈ってもその効果はなかったという。
N.Krause(2003)’Praying for Others,Financial Strain,and Physical Health Status in Late Life.’
自分や家族の命や健康が損なわれるかもしれない。
今まで通りの生活が脅かされるかもしれない。
収入が減ったり、仕事がなくなるかもしれない。
こういった今、僕たちが感じている不安や恐れは、自分にフォーカスしすぎることによって強化されます。
もちろん生命の危機にさらされた時、防衛本能から自分の身にフォーカスするのは自然だし大切なことです。でも、そうやって自分へのフォーカスを強めるほどますます不安や恐れも強まってしまうのですね。
健康や生活を守るための現実的な対処は必要ですが、それを強く求めるあまり不安やストレスでいっぱいになっている方はぜひ他の人のために祈ることを試してみてください。
お勧めは夜、眠りに着く前の1分間です。特定の宗教を信じている人も、そうでない人も、ご自身のやり方で構いません。
ポイントは、「(他の誰かが)新型コロナに感染しませんように」といった【具体的】な祈りや【否定形】の祈りよりも、「(他の誰かが)明日も幸せでいられますように」「世界の人々が愛に包まれますように」といった【抽象度の高い】【肯定形】の祈りを行うことです。
そしてゆっくりと深く呼吸することをちょっとだけ、意識してみましょう。眉間にシワを寄せて一生懸命に祈る・念じるというよりも「そうなったらいいなと思ってみる」ぐらいの感覚でOKです。そうすると、自分の内側でかすかにホッとするような、ゆるむような感覚が感じられるかもしれません。
このように誰かのために向けた祈りは、たとえ遠く離れた場所にいてもその対象に届くことを示す実験結果があります(アメリカの国立衛生研究所や有名大学などでは、祈りの持つ治癒効果について科学的な研究が進められています)。
そしてその祈りは同時に、自分自身も癒してくれるものとなります。
ぜひおやすみ前の1分間、リラックスして気軽な気持ちで取り組んでみてくださいね。